【2020年度】公務員初心者ガイド 〜公務員試験の概要と傾向を知ろう

安定した就職先として人気の公務員の採用試験では様々な試験が実施されます。公務員試験は受験する職種によって課される科目が異なるため、どのような試験が実施され、どのような対策をすればいいのか、試験の概要や傾向を正確に把握することが非常に重要です。

そこで今回は、初めて公務員試験の受験を検討される方でも分かるように公務員試験で行われる「教養試験」「適性試験」「作文・面接試験」について確認し、効果的な学習法や対策なども分かりやすく説明します。

1.公務員試験で行われる「3つ」の試験

公務員試験は職種や受験する自治体によって試験の内容が異なります。国家公務員は受験する職種によって、地方公務員は受験する自治体や職種によって試験内容が異なるため、受験する職種や自治体の選考過程は、事前によく確認しておくことが重要です。

まずは、多くの公務員試験で実施されている「教養試験」「適性試験」「作文・面接試験」の3つを詳しく確認していきます。

1-1.教養試験

教養試験はほぼ全ての公務員試験で実施される択一式の筆記試験です。公務員として職務を行うために必要な基礎的能力を問う試験となっており、国家公務員では基礎能力試験という名称で実施されています。

教養試験は主に「知識分野」「知能分野」という2つの分野から出題されており、それぞれの出題数や難易度などは受験する職種によって異なるのが特徴です。知識分野と知能分野からの出題は主に以下のような範囲で行われています。

知識分野

知識分野は公務員として職務にあたるための知識が問われる分野で、主に以下の4つの分野から出題されるのが一般的です。

  • 自然科学…物理、化学、生物、地学など
  • 人文科学…日本史、世界史、地理など
  • 社会科学…政治、経済、法律など
  • 時事…時事問題など

知能分野

知能分野では公務員として職務を遂行するために必要な能力が問われます。知能分野は「数的処理」「文章理解」の2分野から出題されており、主な出題内容は以下の通りです。

  • 数的処理…数的推理、判断推理、図形問題、資料解釈
  • 文章理解…現代文、英文、古文、漢文

文章理解については知識分野と同様に高校で学習する科目と同じ名称になっているため、比較的問題のイメージがしやすくなっています。数的処理は、主に文章やグラフ、図などで与えられた問題を数学の知識などを駆使して解く問題です。

教養試験はほとんどの職種で選考過程として実施されるため、対策が必須の科目です。民間企業の適性検査にも共通する項目が多いため、民間と併願される方は適性検査の対策と並行して対策を行うこともあります。

なお、大卒者や経験者採用の試験では教養試験だけではなく専門分野の踏み込んだ内容が問われる「専門試験」が課される場合もあるため、実施される試験については事前にしっかりと確認しておきましょう。

1-2.適性試験

適性試験は高卒者を対象とした一般職や税務職員、市役所などの一部の地方公務員の選考過程で採用されている試験です。適性試験では書類の整理など事務処理を行う能力が試されており、正しい日本語の判断や簡単な計算、図形の判別などに関する問題が出題されます。

国家公務員の高卒程度の一般職や税務職員の適性試験では15分で120問の択一式問題を解かなくてはならないため、正確な処理能力だけでなく処理のスピードも求められる筆記試験です。

また、一部の自治体では民間企業で導入されているSPIと呼ばれる適性検査を課していることもあるため、受験する自治体によっては民間企業と並行して適正試験の対策を行うこともできます。

1-3.作文・面接試験

作文は職種によって実施されないこともありますが、面接試験は公務員の採用過程で必ず実施される試験です。作文・面接試験は主に以下のような形式で試験が実施されます。

作文(論文)試験

社会や経済などの一般的な問題について記述式で解答する試験です。60~80分程度の時間で1,000文字前後の文章を記述する試験が一般的で、問題に対する的確な解答だけでなく受験者の考えが正確に述べられた論理的な文章かどうかも重要なポイントとなります。

面接試験

面接試験は個別面接や集団面接、集団討論などの形式で試験が実施されます。

個別面接 受験者1人と3~4人の試験官で実施される面接試験で、多くの採用過程で実施される面接試験です。1人当たりの面接時間は15分~30分ほどで、受験者それぞれに応じた質問が行われます。
集団面接 受験者3~8人ほどを一斉に面接する試験です。試験官からの質問に対して一人ひとりの回答が問われるため、短い時間で簡潔に回答する能力が求められます。
集団討論 受験者5~10人ほどで一つのグループを形成し、与えられた課題をグループで討論し、結論を導きます。討論の過程で発揮されるリーダーシップや受験者それぞれのキャラクター、コミュニケーション力が評価の対象となります。

2.試験の効果的な学習・対策・ポイント

公務員試験では選考過程で様々な試験が行われますが、それぞれの試験で問われる能力が異なります。そのため、一つ一つの試験内容をよく把握して個別に対策を行うことが合格への近道です。「教養試験」「適性試験」「作文・面接試験」のそれぞれについて、効率的な学習法や対策法、ポイントを説明します。

2-1.教養試験

教養試験は非常に試験範囲が広く、全ての試験範囲を完全に網羅することは難しいため、頻出項目に重点を置いたメリハリのある学習が求められます。知識分野と知能分野それぞれの効率的な学習のポイントは以下の通りです。

知識分野

知識分野は高校で学習する科目の多くが試験範囲となっており、全ての科目を均等に学習していては時間が足りなくなります。そこで重要になるのが重点的に学習する科目の取捨選択です。公務員試験は職種などによって科目ごとの出題数や出題傾向も大きく異なるため、まずは受験する試験について情報収集することから始めることが大切です。

例えば、横浜市の市役所の教養試験では社会科学分野の政治や経済、法律の問題が多く出題されていますが、自然科学分野である物理や化学、生物、地学は出題されても各1問程度の割合です。この場合、社会科学分野の対策を優先的に行うことが重要となり、時間をかけて対策しても得点の少ない自然科学などは、頻出項目のみの学習に絞ることが重要です。

このように、知識分野の対策は受験する試験の出題傾向を的確に把握し、それぞれの科目に強弱を付けて対策を行うことがポイントです。

知能分野

知能分野は知識分野よりも出題数が多いため、点数を稼ぐためには時間をかけた対策が求められます。数的処理と文章理解の効率的な学習のポイントは以下の通りです。

数的処理 苦手意識を持つ受験者が多い科目ですが、基本的な出題パターンは決まっています。そのため、出題パターンごとの解答の導き方を理解し、繰り返し問題演習を行う対策が有効です。
文章理解 長文で与えられた問題文を読んで解答する形式となるため、まずは内容把握や空欄補充、文章整序などのパターンに慣れることが重要です。文章理解はポイントを押さえて練習を繰り返すことで得点につながりやすいため、継続して問題演習を行う対策が求められます。古文や漢文は試験によって出題されないこともあるため、事前に過去の出題傾向を把握してから対策を検討することも重要です。

2-2.適性試験

適性試験では早く・正確に処理する能力が求められています。対策をせずに試験に臨むと圧倒的に時間が足りない科目となっているため、問題演習を繰り返すことが効果的な対策の一つです。適性試験も問題の出題パターンが決まっているため、問題演習をこなすことによって解くスピードを上げることができます。

内容的に難しい問題が出題されることはありませんが、問題パターンによっては解答に時間がかかるなど苦手となる分野が出てくるため、このような問題に絞って繰り返し演習を行い、効率的に対策することが可能です。

2-3.作文・面接試験

作文・面接試験も公務員試験特有の内容が問われるため、個別の対策が必要になります。

作文(論文)試験

作文試験では、国や地方自治体の抱える課題や時事問題などについて問われるケースがあります。この場合、国や地方自治体が抱える問題の根本や時事問題についての知識がなければ、解答文を作るのは難しいでしょう。

まずは、受験する職種や自治体の過去に出題された作文の問題などを確認し、自治体の課題などはホームページで確認する作業も必要になります。その後、実際に限られた時間と指定された文字数で作文し、簡潔な文章で課題に解答する練習も必要です。

面接試験

面接試験も作文試験と同様に国や自治体の抱える課題や時事問題について問われることがあります。自治体のホームページや日々のニュースなどでこれらの問いかけに対する基礎的な知識を身につける対策が必要です。

また、面接試験では質問に対して簡潔かつ的確に解答する能力が試されるため、模擬面接などで事前に面接に慣れておく対策も有効になります。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、公務員試験の概要や対策について説明しました。公務員試験では職種や受験する自治体によって実施される試験が異なるため、まずは「どのような職種があるか?」「受験する試験ではどのような試験が実施されているか?」を調べることが重要です。

受験する試験が絞り込めたらそれぞれの試験対策を行わなければなりませんが、試験についても出題傾向などの情報収集が必要になります。個人で情報収集から対策までを行うのは時間も手間もかかるため、必要に応じて資格スクールなどの活用も検討するなど、対策を効率的に行いましょう。

なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール大栄では、公務員試験をトータルにバックアップする公務員受験対策講座をご用意しています。
公務員を目指している方は、ぜひ一度資料請求や無料体験をお申し込みください。

【詳細ページ】資格スクール大栄の公務員受験対策講座の詳細を見る
【関連ページ】資格スクール大栄の公務員受験対策コースまとめ