【2020年度】公務員初心者ガイド 〜教養試験とは?その1 社会科学・人文科学系の出題範囲の特徴・傾向・対策

公務員試験で実施される教養試験は幅広い範囲から出題されます。中でも、社会科学や人文科学、自然科学から構成される知識分野は膨大な範囲から出題が行われるため、出題範囲や特徴を正確に把握した上で対策を行うことが重要です。

今回は、知識分野の中でも文系科目に該当する社会科学と人文科学について、出題範囲の特徴や傾向、対策などを分かりやすく解説しますので、公務員試験についてよく知りたい方はご参考ください。

1.教養試験とは?

教養試験はほぼ全ての公務員選考過程で実施される試験です。試験は基本的に5肢択一などの択一式問題として出題され、マークシート方式で解答します。幅広い試験範囲から出題されるのが大きな特徴で、「知識分野」と「知能分野」という2分野から構成されています。それぞれの出題範囲は以下の通りです。

1-1.知識分野

知識分野は公務員として職務を行う上で必要な知識が問われる分野で、以下の3つの分野から出題が行われます。

  • 社会科学…政治、経済、時事・社会など
  • 人文科学…日本史、世界史、地理、国語、文学・芸術など
  • 自然科学…数学、物理、化学、生物、地学など

1-2.知能分野

知能分野は公務員として職務を行う上で必要となる処理能力などが問われる分野となっており、以下の2分野から出題されます。

  • 数的処理…数的推理、判断推理、資料問題など
  • 文章理解…現代文、英文、古文、漢文など

出題数は受験する職種によって異なりますが、40〜50問程度の問題を約2時間で解答する形式が一般的です。また、分野ごとの出題数も受験する職種によって異なりますが、基本的には知能分野のほうが知識分野よりも多い傾向にあります。

受験対策では知能分野に重点を置くことになりますが、合格基準に達するためには知識分野も相応の時間をかけた対策が求められます。そのため、各分野の出題範囲や傾向を的確に把握した上で対策を行うことが重要です。

2.出題範囲別の特徴・傾向・対策

それでは、社会科学と人文科学に分けてそれぞれの出題範囲や特徴、傾向と対策について確認してみましょう。

2-1.社会科学

社会科学は「政治」「経済」「時事・社会」の3科目からの出題が中心です。それぞれの出題範囲は以下の通りです。

政治 政治制度 政党政治や議院内閣制、大統領制などの各国の政治制度など
選挙制度 日本の選挙や投票制度などの基本項目や原則など
行政(地方自治) 地方自治などの基本概念や財政など
国際政治 国際連合(国連)の概要や組織および主要な国際条約
経済 ミクロ経済学 需要曲線と供給曲線や市場と経済など
マクロ経済学 経済政策や金融政策など
財政学 財政機能や租税制度
経済事情 経済史や世界の貿易体制など
時事・社会 社会学 東洋思想や西洋思想、現代の思想など
時事問題 環境問題や社会保障、人権問題など

社会科学は高校で学習する「政治・経済」や「公民」の科目と学習範囲が重なります。そのため、高校の教科書や大学入試センター試験の問題集を活用して、インプットとアウトプットをするのも効果的な方法の一つです。

また、社会科学の問題形式は主に以下の問い方で出題されるので、過去問などを解くことで問題に慣れ、レベルを把握することも重要です。

知識問題

「次の記述のうち、妥当なものはどれか?」や「次の空欄に当てはまる語句の組み合わせとして正しいものはどれか?」などの知識を問われる出題形式です。

計算問題

経済などの問題で出題が多く、「~の値はいくらか?」や「~として正しいものはどれか?」などの計算問題について、素早く・正確に解答しなければならない形式です。

図表問題

経済や社会などで出題される「次の表に関する記述のうち、正しいものはどれか?」などの図表から正しい情報を読み取る力が問われる形式です。

社会科学は出題範囲が広いため、全ての科目を完全に網羅するのは困難です。そこで、受験する試験の出題傾向や問題数などを正確に把握し、集中的に学習する項目を選別することが重要です。また、上記の3科目以外にも大卒程度の公務員試験では法律について出題されることもあるため、別途対策が必要となる場合もあります。

2-2.人文科学

人文科学は「日本史」「世界史」「地理」「国語」「文学・芸術」の5科目から主に出題されます。それぞれの出題範囲は以下の通りです。

日本史

日本史は主に高校で学習する日本史Bの範囲が試験範囲となっています。古代の政治史では飛鳥時代から平安時代にかけての政治などが問われ、各時代の歴史についても鎌倉時代や室町時代、安土桃山時代、江戸時代などの時代が万遍なく出題されるのも特徴です。また、明治時代以降の近現代史についても幅広く出題が行われています。

世界史

世界史も高校で学習する世界史Bの範囲が主な試験範囲です。西洋史などを中心とした出題で中国史やイスラム史、アジア史についても問われることがあります。古代、中世、近代、現代などの幅広い時代が試験の範囲となっていますが、公務員試験全体としては近代や現代が頻出項目です。

地理

地理も高校の地理Bが主な出題範囲となっています。日本の地形や気候の問題だけでなく、世界の地形や気候に関する問題、民族や宗教、言語などについても出題されているのが特徴です。

国語

国語は地方公務員初級(高卒程度)などの教養試験で出題される科目です。四字熟語や慣用句、ことわざ、故事成語などの知識を問う問題や、正しい漢字や日本語の使い方などが問われます。

文学・芸術

文学・芸術では日本の古典文学や近代文学だけでなく海外文学も出題範囲です。また、芸術分野では音楽や美術がその出題範囲となっており、音楽ではバロックや古典派、ロマン派などの音楽史に関する問題が出題されています。

人文科学では主に各科目の知識を問う正誤問題の形式で出題されることが多く、「~に関する記述として最も妥当なのはどれか?」という形式が多く出題されています。中には、地理で出題される「空欄に該当する組合せとして妥当なのはどれか?」などの組合せを選択する形式での出題もあるため、実際に過去問などを解いて出題形式に事前に慣れておくことも重要です。

人文科学は社会科学と比べて出題範囲が広いですが、出題数は社会科学ほど多くないため対策の仕方が難しい科目となります。特に、日本史と世界史、地理は学習範囲が圧倒的に広いため、全てを網羅しようとすると時間も足りなくなるでしょう。

そこで、受験する職種の過去問などを事前によく確認し、試験傾向を分析することが重要です。学習時間の割に出題数が少ない科目などは思い切って切り捨てる判断も時には必要です。また、資格スクールなどを活用すると、プロの講師が出題傾向を分析してくれるため、より効率的な対策が可能になることもあります。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は教養試験の社会科学・人文科学系について出題範囲や特徴、傾向、対策などを確認しました。

社会科学と人文科学は暗記が主体の科目になるため、その対策には多くの時間を割くことになります。そのため、受験する職種などの教養試験を事前に調査し、科目によって重要度の強弱をつけて学習することで効率的に得点を狙っていくことがポイントです。

試験の情報収集や学習範囲の見極めなどを独学で行うためには相当な時間を要するので、必要に応じて予備校や資格スクールなどの活用も併せて検討してみてください。

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