【2020年度】公務員初心者ガイド 〜教養試験とは?その3 一般知能系の出題範囲の特徴・傾向・対策

公務員の教養試験では「一般知能」の問題が数多く出題されます。一般知能は、教養試験の出題数の半分以上を占めるため、優先的に対策を行う必要がある分野です。今回は、一般知能系の出題範囲の特徴や傾向や、合否を分ける試験対策のポイントおよび勉強法について詳しく説明します。公務員試験の受験を考えている方は参考にしてみてください。

1.教養試験とは?

教養試験とは、公務員試験の一次試験として実施される筆記試験です。教養試験は、通常、5肢択一などの択一式試験で実施され、マークシート方式で解答します。

教養試験で問われるのは、公務員として職務を遂行するために必要な知識(=一般知識)と、職務を遂行するために必要な処理能力や理解力(=一般知能)です。

一般知識分野 社会科学 政治、経済、法律など
人文科学 日本史、世界史、地理、文学など
自然科学 数学、物理、化学、生物など
一般知能分野 数的処理 数的推理、判断推理、資料解釈、図形問題など
文章理解 現代文、英文、古文、漢文など

一般知能分野はほとんどの教養試験で出題の半分以上を占めるため、その出来が合否のカギを握ります。以下は一般知能分野と一般知識分野の試験別の出題数を集計した表です。

試験種別 一般知能分野 一般知識分野 合計出題数
数的処理 文章理解
国家公務員(大卒程度)一般職 16問 11問 13問 40問
東京都1類B(大卒程度) 16問 8問 16問 40問
国家公務員(高卒程度)一般職 13問 7問 20問 40問
東京都3類(高卒程度) 20問 8問 17問 40問
市役所(高卒程度) 13問 6問 21問 40問

上表を見ると、国家公務員(大卒程度)の一般職では、一般知能分野が40問中27問(67.5%)の割合で出題されており、その他の試験でも概ね50%を超える割合で出題されていることが分かります。教養試験のボーダーラインは概ね60~70%に設定されているため、出題数の半数以上を占める一般知能分野の対策は必要不可欠となります。

2.出題範囲別の特徴・傾向・対策

教養試験で出題される一般知能分野は対策することで得点につながりやすい分野です。そのため、受験する職種などの試験内容や傾向を的確に把握し、効率良く対策することが重要です。

一般知能分野の「数的処理」と「文章理解」の科目について、その出題範囲と傾向、対策と勉強法について確認してみましょう。

2-1.出題内容と傾向

まずは、一般知能分野として出題される「数的処理」です。数的処理は一般知能分野の中でも出題数が多く、ほとんどの試験で出題数の4割程度を占める分野です。

数的処理は、数的推理(数的処理)、判断推理(課題処理)、資料解釈、図形問題の4科目から出題されています。

数的推理(数的処理)

数的推理は与えられた問題文を読み解き、計算式を立てて解答する問題がメインです。単純に方程式を解くだけの問題とは異なり、正確に問題文を読み解く力も求められます。つるかめ算や仕事算などを用いる算数のイメージに近い科目ですが、場合の数や組合せ、確率の問題などの数学的要素の強い問題も出題されています。

国家公務員(高卒程度)の教養試験にあたる基礎能力試験では、試験案内に数的処理と記載されていますが、内容は数的推理と同様です。数的推理は多くの試験で4~7問程度が出題される傾向にあり、数的処理の中でも主要な科目の一つとなっています。

判断推理(課題処理)

判断推理では、問題文などで与えられた条件をもとに正しい回答を選択する問題などが出題されます。そのため、数的推理よりも国語的な読解力や論理的思考が問われ、命題や位置関係、順序関係、対応関係に関する出題が中心です。

判断推理は、国家公務員(高卒程度)の受験案内では課題処理と記載されていますが、内容は同様です。判断推理も数的推理と同様に数的処理の主要な科目の一つで、多くの試験で3~7問程度出題される傾向があります。

資料解釈

資料解釈は棒グラフや分布図などの与えられた資料から計算などを駆使して解答を導く問題です。資料の読み取りが最も重要なポイントになりますが、棒グラフや折れ線グラフ、分布図などの資料の形式だけでなく、与えられる数字も実数や比率など様々なパターンがあります。

教養試験での出題数は1~5問程度と職種などの試験種別によって大きく差があるため、受験予定の自治体ホームページ等で事前に情報収集をしてから対策することが重要です。

図形問題

図形問題では図形の形状や図形を動かしたときの軌跡などを問う問題が出題されます。図形の展開図や軌跡の問題は見えていないものをイメージとして描く能力が求められ、経験やテクニックを知っていなければ解答するのが難しい科目です。

図形問題は2~4問程度出題される試験が多くなっていますが、試験によってはほとんど出題されない場合もあります。また、受験案内に図形問題と記載されていない場合でも数的推理や判断推理の図形問題として出題されている場合があるので注意が必要です。

次に、文章理解の出題内容と傾向を見てみましょう。文章理解では、おもに現代文、英文、古文、漢文の4科目が出題されています。

現代文

現代文は、500~1,000文字程度で与えられた問題文の読解力などが問われる問題です。現代文は内容把握に関する問題や要旨把握の問題、空欄補充問題、文章整除問題など様々な形式で出題されます。教養試験では3~6問程度の割合で出題される文章理解の主要科目の一つです。

英文

英文は、200~500語前後で与えられた例文の読解力などが問われる問題です。内容把握や要旨把握問題のほか、空欄補充問題、文章整除問題などが出題されます。3~5問程度出題される傾向にあり、現代文と同様に文章理解の主要科目の一つです。

古文、漢文

古文では200字ほどの問題文が与えられ、おもに文章読解に関する問題が出題されています。ただし、古文は都道府県や政令指定都市の試験で1問出題されるだけで、国家公務員などの試験では出題されません。また、漢文については近年どの試験でも出題された例がありません。

2-2.対策と勉強法

一般知能分野は勉強量に応じて試験の得点が伸びやすい分野です。他方、幅広い科目について問われる一般知識分野は勉強時間の割に得点が伸びにくい科目が多いため、一般知能分野の対策を優先して行うのがおすすめです。数的処理と文章理解のそれぞれの対策と勉強法は以下の通りです。

数的処理

数的処理は数学的な思考力を必要とする科目となるため、文系の受験生などは苦手意識を持つことも少なくありません。しかし、出題数の多い数的推理や判断推理は出題されるパターンがある程度決まっているので、過去問などの様々な問題パターンに触れながら問題演習を繰り返すことで対策することが可能です。

また、資料解釈は与えられた資料を使いこなせるようになること、図形問題は図形の基本を理解することに重点を置いて問題演習を繰り返すことが重要です。数的処理では数多くの問題パターンが出題されるため、なるべく多くの出題形式に触れながら問題演習を行いましょう。

文章理解

現代文の試験では、丁寧に長文を読んでから解答していると解答時間が足りなくなることもあるため、問われている内容や問題となっている部分を解答の選択肢から読み取る力が必要になります。様々な出題形式に慣れながら問題演習を重ねることが効率の良い勉強法の一つです。

英文では、読解力だけでなく単語力も必要になりますが、英単語の記憶だけに時間をかける勉強法はあまりおすすめできません。英文の問題は全ての単語が分からなくても前後の文脈から解答を導けることもあります。

そのため、単語の記憶は基本的な単語だけにとどめておき、時事なども絡めた問題演習を数多くこなしながら、分からない単語などを押さえていくのがおすすめです。

古文は基本的な文法などを押さえることで対策は可能ですが、出題数が少ないため、学習時間の確保が難しい場合は思い切って捨てる判断も必要です。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は教養試験の一般知能分野について出題傾向や対策などを紹介してきました。一般知能分野は一般知識分野よりも効率的に対策することが可能で、試験の得点アップにもつながりやすい分野です。試験ごとの出題傾向を的確に分析し、必要に応じて資格スクールなども活用しながら効率的な学習を行いましょう。

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