司法試験予備試験合格を目指すなら独学よりもスクールがおすすめな理由

司法試験の合格を目指す方にとって司法試験予備試験(司法予備試験)は現実的な選択肢の一つとなっています。法科大学院で2~3年間かけて司法試験の受験資格を取得するよりも、司法試験の本試験対策も兼ねた司法予備試験を選択することで、短期間かつ経済的に合格を目指せるからです。今回は司法予備試験について、制度や試験内容、民法改正が試験に与える影響、独学よりもスクールがおすすめの理由等を解説します。効率的な合格を目指したい方はぜひ参考にしてみてください。

1.司法試験予備試験とは?

司法試験予備試験(司法予備試験)とは、法科大学院を修了せずに司法試験を受験する唯一の方法で、合格すると司法試験の受験資格が与えられます。司法予備試験の制度と試験内容について確認してみましょう。

1-1.司法予備試験制度

現在の司法試験制度では、司法試験を受験するための選択肢は下記2つの方法に限られます。

  • 法科大学院を修了して司法試験を受験する
  • 司法予備試験に合格して司法試験を受験する

そもそも司法予備試験は、時間的・経済的な理由などで法科大学院に通えない人にも法曹三者(弁護士・検察官・裁判官)への進路を確保するために設けられた制度です。法科大学院に入学するためには基本的に大学を卒業していなければなりませんが、司法予備試験では特に受験資格が設けられていないため、誰でも司法試験にチャレンジできる可能性があります。

司法予備試験の合格基準は、「法科大学院を修了した者と同等の学識およびその応用能力並びに法律に関する実務の基礎的素養を有するかどうか」です。法科大学院の修了者と同じレベルの法律知識やその応用力等が求められる難関な試験といえます。

1-2.司法予備試験の内容

司法予備試験では短答式試験と論文式試験、口述試験が実施されます。

短答式試験

短答式試験は例年5月の中旬に実施され、法律基本科目(憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法)と一般教養科目(人文科学、社会科学、自然科学および英語)から出題されます。

法律基本科目からは各科目10~15問程度、一般教養科目は40問程度の問題から20問を選択回答する形式で出題され、回答は全てマークシートで行う択一式試験です。

試験時間は「憲法・行政法」と「刑法・刑事訴訟法」がそれぞれ1時間、「民法・商法・民事訴訟法」と「一般教養科目」がそれぞれ1時間30分で実施され、1日のうちに全ての試験が行われます。

論文式試験

論文式試験は、短答式試験の合格者を対象に例年7月の中旬から下旬に実施されます。試験科目は短答式試験と同様の法律基本科目と一般教養科目(英語は出題されません)で、その他に法律実務基礎科目(民事訴訟実務、刑事訴訟実務および法曹倫理)が加わります。法律基本科目がそれぞれの法律につき1題ずつ、一般教養科目は全体で1題、法律実務基礎科目からは民事および刑事それぞれ1題ずつの出題です。

試験時間は「憲法・行政法」と「刑法・刑事訴訟法」がそれぞれ2時間20分、「民法・商法・民事訴訟法」が3時間30分、「一般教養科目」は1時間、「法律実務基礎科目」が3時間で行われ、試験は2日間にわたって実施されます。

口述試験

口述試験は論文式試験の合格者を対象に例年10月下旬頃に実施されます。口述試験では論文式試験の法律実務基礎科目に関する内容が問われ、民事および刑事についてそれぞれ口頭試問形式での試験となります。

2.民法改正が司法予備試験に与える影響

平成29年(2017年)に民法の一部を改正する法律が成立しました。明治29年の民法制定以来、ほとんど改正されていなかった債権法と呼ばれる分野が改正されたことから、「民法の大改正」などと各メディアやニュースでも取り上げられました。また、平成30年(2018年)には民法および家事事件手続法の一部を改正する法律が成立しましたが、民法のうち相続法と呼ばれる分野の改正です。

これらの民法改正は民法が試験科目となっている司法予備試験にも大きな影響を及ぼします。改正項目が多岐にわたるため改正内容の全てを説明することはできませんが、出題に影響を及ぼす可能性のある主な改正項目は以下の通りです。

【債権法】

  • 消滅時効に関する見直し
  • 法定利率に関する見直し
  • 保証に関する見直し(保証人の保護等)
  • 債権譲渡に関する見直し
  • 定型約款を用いた取引に関する改正など

【相続法】

  • 配偶者居住権の新設
  • 遺産分割に関する見直し
  • 自筆証書遺言の方式緩和
  • 法務局における自筆証書遺言の保管制度創設など

3.民法改正による出題の影響は2020年から

司法予備試験で民法改正による影響が出るのは2020年に実施される試験からとなります。司法予備試験では、原則として出題日に施行されている法令に基づいて出題されるため、債権法の改正については施行日2020年4月1日以降に実施される試験から改正後の民法について出題されます(司法試験委員会より)。

相続法の改正については原則的な施行日が2019年7月1日となっていますが、自筆証書遺言の方式緩和は2019年1月13日が施行日です。そのため、自筆証書遺言の方式緩和については2019年度の司法予備試験で改正後の条文が出題される可能性もあるため、注意が必要です。また、2019年度に司法予備試験を受験される方は、合格後の2020年度の司法試験が民法改正後の内容で出題されるため、司法試験に向けて改正内容をおさえた学習も必要です。

4.司法予備試験合格を目指すなら独学よりもスクールがおすすめの理由

司法予備試験の合格を目指すなら独学よりも資格スクールの活用がおすすめです。理由としては、司法予備試験は試験範囲が非常に広く、内容も難解であることが挙げられます。

司法予備試験の試験範囲である法律基本科目は憲法から民法、商法、刑法などの幅広い法律知識が求められるため、独学で全ての範囲を網羅するのは非常に困難です。また、法律用語は過去に法律系の学習をした方でも分かりにくい表現があり、独学では完全に理解するのに多くの時間を要する可能性があります。

一方、資格スクールでは、過去の出題傾向を分析した結果から、メリハリをつけながら試験範囲を網羅するように学習を進めるため、独学よりも効率的に学習することができます。さらに、資格試験のプロフェッショナルである講師陣に直接質問ができるため、より短時間で深い理解を得られることも大きなメリットです。

また、資格スクールでは、短答式試験の対策と並行して論述式試験の試験対策も行えます。司法予備試験は短答式試験から論述式試験までの期間が短いため、独学では短答式試験の対策を優先して論述式試験の対策がおろそかになってしまいがちです。

このように1年間で短答式試験から論述式試験、口述試験に合格するためのカリキュラムが組まれている資格スクールでは、絶妙な時間配分で論述式試験の対策も万全に行うことができます。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。司法予備試験について制度概要や民法改正の試験に与える影響を説明しました。最近の司法予備試験は、法科大学院を経由せずに司法試験に合格するための選択肢として注目されつつあります。しかし、試験範囲は非常に広く、かつ難関なため、短期間で合格するには効率的な学習が求められます。資格スクールや予備校を最大限に活用して、法曹界への道を切り開きましょう。

なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール大栄でも、司法試験予備試験の試験対策講座があり、短時間で司法予備試験合格に必要な知識を身につけるための工夫とカリキュラムが用意されています。
司法試験予備試験の受験を検討している方は、ぜひ一度資料請求や無料体験をお申し込みください。

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