司法書士とは?司法書士資格を取得する3つのメリット

税理士や弁護士など日本には「国家資格」と呼ばれる資格があります。難易度の高い国家資格を取得すると、独占的に仕事を行えたり、転職で有利になったりとさまざまな面で恩恵を受けることができます。「司法書士」もそうした国家資格の一つとして有名です。

しかし、実際に司法書士はどのような仕事をしているのか、弁護士や行政書士と何が違うのかなどについて、いまいち分からないという方も少なくありません。今回は、司法書士の仕事内容や資格を取得することで得られるメリット、司法書士の年収などをご紹介しますので、自分のキャリアで士業を考えている方などは、ぜひ参考にしてみてください。

1.司法書士とは?

司法書士とは、司法書士法に基づいて設立された国家資格の一つで、1872年(明治5年)に代書人として始まった職業になります。司法書士として仕事を行うには、原則として司法書士試験に合格する必要があり、おもに暮らしの中の身近な法律問題を解決する役割を担っています(ただし、未成年者や成年被後見人、破産者で復権を得ない者などは司法書士資格を得ることはできません)。

司法書士試験は、税理士や不動産鑑定士などと並んで難易度の高い国家資格と言われています。民法や会社法、刑法といった基本的な法律はもちろん、不動産登記法や供託法などといった専門性の高い法律分野も出題範囲に含まれます。合格率は3~4%と非常に低く、合格するまでの勉強時間は2,000~3,000時間必要とも言われています。

2.司法書士の仕事内容

司法書士の具体的な仕事内容は、次の通りです。

  • 法人の登記手続き
  • 土地や建物の登記手続き
  • 相続や遺言に関連した業務
  • 債務整理に関連した業務
  • 成年後見に関連した業務
  • 外国人の帰化申請

司法書士は、顧客からの依頼を受けて、裁判所や法務局に届け出る書類を作成したり、登記手続きの代理をしたりして、報酬(手数料)を受け取ります。不動産取引や会社の設立登記などはあまり流行り廃りがないため、その代行業務は比較的安定した需要が見込めます。加えて昨今の日本では高齢化の進行に伴い、相続や遺言に関係した諸問題が増加しています。このように司法書士は、「法律の諸問題を解決する身近な専門家」として、人気の職業となっています。

近年は、法務大臣の認定を受けると簡易裁判所管轄の民事事件に限り、弁護士同様に法定代理人として裁判に立つことができる「認定司法書士制度」というものもあり、司法書士の活躍の場はさらに広がっています。

3.司法書士資格を取得する3つのメリット

司法書士資格を取得する主なメリットとして、次の3つが挙げられます。

  1. 独占業務がある
  2. 就職・転職に役立つ
  3. 独立・開業ができる

それぞれ見ていきましょう。

3-1.独占業務がある

司法書士資格を取得する大きなメリットのひとつが「独占業務」です。独占業務とは、ある資格を持っている人だけが独占的に行える仕事です。司法書士だけでなく、弁護士や公認会計士、税理士にもそれぞれの独占業務があります。

司法書士の場合は、「裁判所に対して提出する書類」と「法務局に対して提出する書類」に関する業務が独占分野となります。たとえば不動産や会社の登記手続きは、司法書士の独占業務に含まれます。

独占業務があるということは、司法書士以外との競争を避けて仕事を行えることを意味します。仕事に困りにくくなる上、価格競争に巻き込まれて利益を得られなくなるリスクも小さくなります。

このように安定的かつ高収入の仕事を行いやすい点は、司法書士資格を得るメリットと言えます。

3-2.就職・転職に役立つ

司法書士資格を取得する2つ目のメリットは、就職や転職の際に有利になることです。司法書士は取得するのが難しい上に国家資格であるため、資格を持っていること自体が大きな武器になります。法律事務所はもちろん、一般企業の法律部門や不動産・金融業など、法律を活用する幅広い職種・業種への転職や就職で有利となります。特に学生のうちに司法書士資格を取得している方はほとんどいないため、大学在学中に資格を取得できた場合は、新卒採用時に非常に大きなアピールポイントになるでしょう。

一般企業の度重なる不祥事も相まって、近年はコンプライアンス(法令遵守の精神)を重視する動きが活発化しています。また、資産運用の重要性が消費者の間で高まるにつれて、節税のために会社を設立するケースや不動産投資を行う人も増えています。そのため法律や不動産登記の専門家である司法書士の需要は、今後もますます高まることが予想されます。

3-3.独立・開業ができる

独立開業を行いやすいのも司法書士になるメリットです。司法書士は、世間一般で「法律・登記のスペシャリスト」「難関国家資格保持者」などと認識されている上、独占業務もあるため、仕事に対する需要も安定的です。独立・開業した後でも比較的生活に困らずに仕事を続けることができます。

ただし司法書士として安定的に活動するには、実務経験や知識も求められます。そのため、資格を取得してすぐ独立するのではなく、2~3年程度は法律事務所で働いて実務経験を積むのが一般的です。

4.司法書士の年収

司法書士を目指す上で気になるのが、司法書士の年収でしょう。日本司法書士会連合会が行なった「司法書士実態調査(平成28年度)」によると、司法書士の平均年収は約500~600万円程度となっています。難関国家資格であることを踏まえると、そこまで高くないようにも見えますが、調査対象には新人の司法書士や会社勤めの司法書士も含まれています。また、1,000万円を超える年収を稼ぐ司法書士は約18%存在します。自らの努力で独立・開業を成功させれば、高収入を狙うことも十分可能です。

5.司法書士はこういう人におすすめ

司法書士の仕事は、法律に則って裁判所や法務局に提出する書類を不備なく作成することです。依頼してきた顧客の権利に関わる手続きをサポートするため、几帳面で真面目な方は特に向いているでしょう。ただし、依頼者の要求を的確に聞き出すコミュニケーション能力も必要です。

もう一つ重要なのが、常に勉強を欠かさない姿勢です。法律は頻繁に改正されるため、業務を継続的・安定的にこなすには、最新の法律知識を常に持っている必要があります。勉強を欠かさず、法律の改正にアンテナを張ることを苦だと思わない方は、司法書士になる素質が十分にあると言えます。

6.まとめ

いかがでしょうか。法律の専門家である司法書士は、努力次第で高年収を十分に狙える難関資格です。司法書士の資格を取得すれば、不動産・会社設立の登記のほか、簡裁訴訟代理業務など幅広い場面で活躍できるでしょう。ただし、司法書士として仕事を行うには、法改正の勉強を継続的に行うことや、間違いなく書類を作成する正確性・几帳面さも必要になります。なお、2000~3000時間必要とされる司法書士資格試験を突破するには、効率的に学習する必要があります。特に、働きながら合格を目指す場合は、勉強時間の確保や効率の良い学習が課題になります。資格スクールや通信講座を上手に活用することで、高いモチベーションを維持しながら効率よく知識を身につけることができますので、学習方法のひとつの選択肢として資格スクールを検討してみてもいいでしょう。司法書士を目指す場合は、自分に最も合った学習スタイルを検討してみてください。

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