少子高齢化に伴う労働人口の減少や労働生産性の低さを解決するべく、現在日本政府は「働き方改革」を掲げて日本国内の労働慣行に関する抜本的な改革を進めています。
働き方改革では、「非正規雇用の処遇改善」「賃金引上げと労働生産性向上」「長時間労働の是正」「柔軟な働き方がしやすい環境整備」「病気の治療、子育て・介護等と仕事の両立、障害者就労の促進」「外国人材の受け入れ」「女性・若者が活躍しやすい環境整備」「雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の充実」「高齢者の就業促進」という9つの分野がテーマとして設定されています。
これらのテーマを整理すると、ポイントは労働人口の減少を補うために「女性」「高齢者」「外国人」の3つに該当する人々がより働きやすい環境を整えるという点、そして労働生産性を高めるために長時間労働を是正し、より多くの人々が成長産業で働けるように促すという点に集約されます。
これらの働き方改革が実現すると、私たちのキャリアや労働環境はどのように変わっていくのでしょうか?特に大事なポイントは下記の3つとなります。
- 様々な人材が労働市場に入ってくるため、競争が激しくなる
- 結婚後や定年後も働き続けることが求められる
- より高い労働生産性が求められる
それぞれのポイントについて簡単に説明します。
1. 様々な人材が労働市場に入ってくるため、競争が激しくなる
現在政府は積極的な外国人受け入れを進めており、すでに日本では120万人以上の外国人が働いていますが、今後も在留資格の新設などさらに外国人が日本で働きやすい環境の整備が進められていくため、これからは日本国内で働く場合でも日本人だけではなく外国人と競い合う必要が出てきます。
また、リモートワークや時短勤務の推進などにより結婚・出産後の女性が復職しやすい環境が整えば、これまで子育てなどを理由に仕事ができなかった優秀な女性もより多く働き始めるようになるでしょう。こうした環境の中で選ばれ続ける人材になるためには、より一層の努力が求められます。
2. 結婚後や定年後も働き続けることが求められる
働き方改革の背景にあるのは、少子高齢化に伴う労働人口の減少という問題です。そのため、「一億総活躍社会」と言われるように誰もがイキイキと働けるようにライフステージや年齢に関わらず働きやすい環境整備が進められているのですが、これは逆に言えば結婚後や定年後も何らかの形で働き続けることが求められているということでもあります。
そのため、人生100年時代と言われるようにこれまでよりも長期的な視点でキャリアを考え、時代の変化に対応できるよう常に自分自身を磨き続ける必要が出てきていると言えます。
3. より高い労働生産性が求められる
働き方改革の重大なテーマの一つが「労働生産性の向上」です。労働生産性を上げるために長時間労働の是正が掲げられていますが、労働時間が短くなるぶん、生産性を高くするためにスキル習得や勉強などの自己投資をすることが求められています。
また、生産性を高めるためには成長産業で働くことも重要ですが、成長産業は特に変化のスピードが早いため、常に新しい知識やスキルをアップデートし続ける必要があります。つまり、労働生産性を高めるという観点でも自分磨きの必要性は今まで以上に高まっているのです。
大事になるのは「学び方改革」
上記で説明したように、働き方改革により日本全体の労働慣行が変わっていくと、私たち一人一人はより自己投資をしてスキルアップをすることが求められるようになるのです。そこで重要なのが、「学び方改革」です。
働き方改革により長時間労働から解放されれば、そのぶん新たな資格やスキルを学ぶ時間は増えます。その時間をいかに有効活用して自分を磨くことができるかが、これからのキャリア作りにおいてはとても重要となります。
特に、業界や企業間の人材の流動性が高まり、転職などがより一般的になってくると、企業は従来のように時間とお金を使って人材投資を行うメリットがなくなってくるため、スキルを身につけたい場合は企業に頼るのではなく自分自身で努力をする必要があります。
学び方を改革する上で意識したいポイントは、下記の3つです。
- 受け身ではなく、主体的に学ぶ
- 学んだ知識そのものよりも、学び方を習得する
- 常に学び続ける
これからは、企業が提供する研修などを受け身で受講するのではなく、自ら資格やスキルを主体的に学ぼうとする姿勢がより重要になります。また、変化が早い現代では一度学んだ知識もすぐに陳腐化してしまうため、学んだ知識そのものよりも、新しいことをいかに効率的に早く習得することができるか、という学び方のスキルを持っていることのほうが重要になってきています。そして、年齢に関わらず常に新しいものに対してオープンな気持ちを持ち、学び続けるという姿勢が求められます。
上記3つを意識して「学び方改革」を実行することが、結果として「働き方改革」が進む時代において選ばれ続ける人材であるために必要なのです。
まとめ
いかがでしょうか?今回は「働き方改革とキャリア」という切り口から、これからの時代に求められる「学び方」について説明しました。リンクアカデミーでは、目標達成に向けて必要なスキルを洗い出す自己診断ツールである「BRIDGE-C」をはじめ、皆様のニーズに合わせてアドバイス・サポートをしてくれるキャリアナビゲーターの存在など、皆様が新しい資格やスキル習得し、キャリアアップを実現するためのサポート体制を整えています。
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【参照サイト】首相官邸「働き方改革の実現」