人生100年時代のビジネスパーソンにプレゼンテーション力が必要な理由とは？

人生100年時代に突入したといわれる現在、働く人の年齢とキャリアに関する考え方は依然とは変化してきています。ビジネスパーソンとしての期間が長くなるに伴い、キャリアの中でさまざまな立場で多くの人と関わりを持つことになります。人間関係を円滑にするためには、ヒューマンスキルが必要とされるといわれています。今回は、ビジネスパーソンに必要とされるヒューマンスキルのうち、プレゼンテーション力にフォーカスして、プレゼンテーション力が必要な理由について詳しく解説していきます。

「プレゼンテーション力」とは

「プレゼンテーション力」とは何ですかと聞くと、PowerPointなどを使って資料を作成し、会議や打ち合わせの場で発表するときの技術やテクニックだと思っている方が少なくありません。たしかに、発表するときの技術やテクニック、資料作成のスキルはプレゼンテーションを行うときには必要となるスキルですが、「プレゼンテーション力」の本質ではありません。

プレゼンテーション力は、ハーバード大学のロバート・カッツ教授が提唱した「カッツ理論」の中で、3つに分類されたマネジメントスキルのうちの一つである「ヒューマンスキル」を構成する7つの要素のうちのひとつです。

ヒューマンスキルを構成する要素は、他にコミュニケーション力、ヒアリング力、ネゴシエーション力（交渉力）、コーチング、向上心、リーダーシップがあります。

その中で、プレゼンテーション力は、「自分の意思・主張・考えを発信し、伝える能力」のことで、関係者との打ち合わせや企画提案などの交渉のほか、社内での意思疎通などにも有用な能力です。

プレゼンテーション力が必要な理由

プレゼンテーション力が必要な理由について、見ていきましょう。

• どのマネジメント階層でも重要
• ビジネスでは自分の考えを正確に伝えることが重要
• 業界・職種を問わず汎用性が高い

どのマネジメント階層でも重要

カッツ理論で示されている3つのマネジメントスキルで、ヒューマンスキル以外のテクニカルスキルとコンセプチュアルスキルは、マネジメント階層の段階によって求められる度合いが変わってきますが、ヒューマンスキルはどのマネジメント階層においても必要性の比重が変化しません。つまり、マネジメント階層のどの人材でも共通して身につけておくべき必須のスキルといえます。

ビジネスでは自分の考えを正確に伝えることが重要

ビジネスの現場において、自分や自社の考えを相手に正確に伝えることは非常に重要です。

もしも自社の考えが相手に正確に伝わらなければ、相手との合意形成に手間と時間が余計にかかってしまいます。最悪の場合、手間と時間がかかってしまうだけにとどまらず、自社に不利な契約になってしまう可能性もあります。

そんな事態にならないためには、相手にこちらの要望や考えをきちんと伝える能力であるプレゼンテーション力が必須となります。

業界・職種を問わず汎用性が高い

プレゼンテーション力をはじめとするヒューマンスキルは、業界や職種に関係なく応用することができる汎用性が高いスキルです。ビジネスでは、機会の多さに差はあるにせよ、どんな業界・職種であっても、自分や自社の考えを相手に伝える場面は出てきます。

高いプレゼンテーション力を持っていると、社内外の関係者とのやり取りの際、自分の考えを正確に相手に伝えることができるため、一緒に仕事をやりやすい人と認識してもらいやすい傾向にあります。

言い換えれば、プレゼンテーション力はどの業界・職種でも必要とされ、高いプレゼンテーション力を持っている人材は重宝されたり、高く評価されたりするということです。そのため、就転職やキャリアアップの場面で大きなアドバンテージとなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。カッツ理論で提唱される3つのマネジメントスキルのうちのヒューマンスキルを構成する要素のひとつ「プレゼンテーション力」について、どういうスキルなのかから、必要とされる理由まで詳しく解説してきました。プレゼンテーション力をはじめとしたヒューマンスキルを持っている人材は、ビジネスにおいて重宝される人材となりますので、人生100年時代のビジネスパーソンとしてキャリアアップを考えている方は、ぜひプレゼンテーション力、ヒューマンスキルを高めていってください。