国内企業はコロナ禍を機にリモートワークを導入すべく積極的に動き出しました。業種によっては取り組みが困難なケースもありますが、働き方改革と併せて普及はさらに進んでいくでしょう。しかし、働き方が大きく変わることで、企業と従業員ともに「モチベーションをどう維持するか」という問題に直面する機会が多くなっているため、モチベーション維持は喫緊の課題と言えます。
そこで今回は、リモートワークでモチベーションを保つためのコツやポイントについて詳しく解説します。リモートワークでも高い目標を持ちたい方、挫折したくない方などは参考にしてみてください。
1.リモートワークでもモチベーションを保つ5つのコツ
労働政策研究・研修機構が2015年に実施した「情報通信機器を利用した多様な働き方の実態に関する調査」では、リモートワーク(原文ではテレワーク)のメリットとデメリットが、従業員と企業にわけて整理されています。デメリットについて従業員の回答上位を見ると、「仕事と仕事以外の切り分けが困難(38.3%)」「長時間労働になりやすい(21.2%)」「仕事の評価が難しい(16.9%)」と続いています。
中でも、「仕事と仕事以外の切り分けが困難」という項目は、企業側でいう進捗管理や労働時間管理の困難さにつながるものであり、リモートワークによる生産性の向上と従業員の最適なワークライフバランスを実現するためのポイントになります。
仕事とプライベートを上手に分け、モチベーションを維持するにはどうすればいいのでしょうか。
1-1.自分の余暇を最大化するために取り組む
リモートワークは、会社勤務とは違ってほとんどがセルフコントロールとなるため、これまでオフィスに出社して仕事をする際には感じることのなかった不安や疎外感といった感覚を持つこともあるでしょう。しかし、角度を変えてみれば、リモートワークという働き方によって、少なくとも通勤にかかる往復の時間は浮き、そのほかにも工夫次第でまとまった時間を捻出できると捉えることもできます。
捻出した時間の一部は、家事や育児を含めた家族とのコミュケーションのみならず、自身の余暇のために充てられます。余暇は単なる遊びに費やすことも可能ですが、通勤していた時には確保することが難しかった、趣味や自己啓発の時間に充てても良いでしょう。
そうすることで、自身のスキル向上につながり、それが精神的なゆとりを生み出し、仕事に対する集中力を高めるとともに、モチベーション維持に繋がることもあります。
1-2.生活リズムを整える
アメリカのアルコール依存症患者の支援団体が行った調査によって、調査対象とした労働者の32%が在宅勤務中に飲酒していることが分かりました。今回のコロナ禍でリモートワークに取り組むこととなった日本のビジネスパーソンにも仕事中の飲酒が懸念されています。
会社勤務であっても、休日は日中から飲酒するという人も多いため、リモートワークで仕事とプライベートの切り分けが上手くいかない人は、アルコールに手が伸びるということも十分考えられます。また、飲酒に限らず、家事や子育て、介護などの面でも在宅であるが故にこれまで以上に関わることが多くなり、仕事に集中する時間が細切れになる可能性は高まります。
このような仕事とプライベートの切り分けという課題に効果的なのが、会社勤務時のタイムスケジュールを維持することです。リモートワークでも起床・朝食・出社の支度という1日の始まりのルーティーンを守り、その上で、在宅ワークのスケジュールを作成することが大切です。
労働政策研究・研修機構の調査で従業員のメリットとして最も回答の多かったのが、「仕事の生産性・効率性が向上」(54.4%)で、企業のメリットでは2番目に「定型的業務の効率・生産性の向上(35.7%)」が挙げられています。少なくとも、リモートワークのメリットとして労使の認識が共通するのは、生産性の向上ということになります。
リモートワークを成功させ、生産性の向上につなげるためには、企業側の管理面の工夫と、従業員の自己管理が重要であることを認識しましょう。
1-3.集中できる環境を構築する
労働政策研究・研修機構の調査結果では、仕事とプライベートの切り分けとともに、「周囲の雑音が仕事の邪魔になる(5.6%)」というデメリットも挙げられています。そのため、在宅の場合、集中して仕事ができる場所・環境の確保が重要になるので、生活空間であってもタイムスケジュールで定めた時間内は業務用の場所として意識し、家族の理解も得ておく必要があります。
また、会社との約束事として連絡時間や回数を決めておくことも重要です。会社にとっては、直接管理できない分、ちょっとした連絡や確認事項でもその都度電話やメールを送って対応を促す可能性があるので、あらかじめ決めた時間と方法で連絡のやり取りが過剰にならないよう心がけることも大切です。
1-4.タスクを小分けにして進捗・達成度合いを見える化する
全体のタイムスケジュールを作成し、仕事環境を整えた後は、リモートワークで行うタスクを小分けにして、作業の進捗状況や達成度を客観的に検証できるようにします。これには「ポモドーロ・テクニック」という手法が注目されており、リモートワークで重要なセルフコントロール方法として効果的な手段です。
ポモドーロ・テクニックは、簡単に言えば時間管理術であり、一つのタスクを25分間集中して作業し、5分間の休憩をとって、この30分を1ポモドーロという単位とします。そして、これを4回繰り返して若干長めの休憩(20~30分程度)を入れて1サイクルとします。1サイクル回すと2時間半程度になるので、1日の執務時間を見積もる際の目安となります。何サイクル回すかではなく、1ポモドーロまたは1サイクルにどのようなタスクを割り振るかが重要です。
1-5.定期的な報・連・相を心がける
リモートワーク中の会社との報告・連絡・相談は、事前に定めたルールに基づいて行うことが重要です。上司との適度なコミュニケーション機会を確保することが重要なのであり、頻繁に不定期に行うことは避けましょう。生産性の向上とワークライフバランスを実現させることもリモートワークの目的の一つです。
2.まとめ
いかがでしたでしょうか。リモートワークにおけるモチベーションの保ち方について解説してきました。リモートワークでは、いかに時間を効率的に使うかが特に重要であり、そこから捻出される新たなチャンスを有効活用することが、コロナ禍における企業とビジネスパーソンに提起されている課題でもあります。モチベーションの保ち方で悩んでいる方は、ぜひ参考にして、自分にあった時間の使い方や仕事への取り組み方を検討してみてください。
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