公務員の仕事内容って?公務員の種類と特徴

安定した職業として人気のある公務員はその仕事内容も様々です。公務員の職種は主に「国家公務員」と「地方公務員」に分けられ、勤務先から職務内容、年収、採用試験の科目まで大きく異なるため、公務員を目指す場合は事前によく確認しておくことが重要です。

今回は、公務員の仕事内容から職種、収入について詳しく解説するので、興味のある方は参考にしてみてください。

1.公務員とは?

公務員は、大きく「国家公務員」と「地方公務員」に分けることができます。さらに細かく見ると、「国家公務員・地方公務員」「特別職の公務員・一般職の公務員」「現業職員・非現業職員」「一般公務員・特例公務員」「常勤職員・非常勤職員」という区分があり、給与の適用に関する分類や、事務官・技官の別、いわゆる「キャリア・ノンキャリア」までも公務員の種類として分けられることがあります

国家公務員と地方公務員という立場は、それぞれの公務員法の適用を受けることになりますが、例外として、都道府県の警察は国家公務員と地方公務員が併存する仕組みになっています。警察法によって、都道府県警察の職員のうち、「警視正」以上の階級にある警察官(=地方刑務官)は、一般職の国家公務員とされています(警察法56条1項)。

2.国家公務員と地方公務員の違いとは?

それでは国家公務員と地方公務員の違いについて、職種や仕事の内容、年収などを通して見ていきましょう。

2-1.国家公務員

国家公務員とは、国の機関(行政府、立法府、司法府)で働く公務員をいいます。広い意味では国務大臣なども国家公務員の範疇に入りますが、今回は公務員試験に合格することで任用される公務員について解説します。

国家公務員の仕事内容

行政府とは、内閣府、財務省、経済産業省、文部科学省、厚生労働省といった本府省などで、立法府は、衆議員、参議院など国会関係です。司法府は、裁判所(最高裁判所、高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所)などの法律関係の役所をいいます。国家公務員の仕事は国レベルで統一性をとることであり、いわゆる官僚と呼ばれる職種になります。

国家公務員になるには、総合職や一般職などの公務員試験に合格する必要があります。採用試験は複数の官庁がまとめて実施し、合格後に各官庁を訪問することで内定を受けるという流れになります。総合職と一般職の違いは、総合職が中央官庁のみの採用であるのに対し、一般職は地方に設置された中央官庁の出先機関でも採用されるのが特徴です。

また、総合職試験と一般職試験では学歴によってそれぞれ区分が異なり、総合職試験は「大学院卒」「大学卒程度」、一般職試験は「大卒程度」「高卒程度」「社会人」が設けられています。総合職は「キャリア官僚」と呼ばれることもあります

専門職の国家公務員という区分では、税務署や国税局で税務行政に携わる「国税専門官」、財務省の総合出先機関として、または金融庁の委任を受けて、財政・国有財産・金融等に関する施策を実施する「財務専門官」、労働基準法、労働安全衛生法等の労働基準関係法令を担当する厚生労働省労働基準局や都道府県労働局および労働基準監督署の職員である「労働基準監督官」などがあります。

国家公務員の収入

国家公務員の給与は人事院勧告に基づいて決まります。人事院とは、民間企業の社員との給与水準を均衡させることを目的に、適正な給与を確保する機能を果たす役目を担う行政機関です。国家公務員の初任給は、2018年の人事院勧告によれば次の通りです。

学歴 初任給(月収)
総合職(大学院卒) 210,400円
総合職(大学卒) 183,700円
一般職(大学卒) 179,200円
一般職(高校卒) 147,100円

国家公務員初任給(人事院勧告)

また、2019年8月に人事院が公表した「国家公務員給与の実態」によれば、主な俸給表※が適用される職員の平均年齢別の平均俸給額および平均給与月額は以下のとおりとなっています。

俸給表 適用職員 平均年齢 平均俸給額 平均給与月額
(諸手当を含む)
行政職俸給表(一) 一般行政職員等 43.4歳 329,433円 411,123円
行政職俸給表(二) 技能・労務職員 50.9歳 287,312円 329,380円
専門行政職俸給表 航空管制官、特許庁審査官 42.4歳 350,010円 445,706円
税務職俸給表 税務署職員 42.9歳 359,720円 436,869円
公安職俸給表(一) 皇宮護衛官・刑務官等 41.4歳 318,875円 376,765円
公安職俸給表(二) 海上保安官等 40.7歳 340,478円 411,640円
研究職俸給表 研究員 46.0歳 402,661円 558,786円
医療職俸給表(一) 医師、歯科医師等 52.0歳 504,551円 849,045円
医療職俸給表(二) 薬剤師、栄養士等 46.2歳 309,010円 353,649円
医療職俸給表(三) 看護師等 47.1歳 315,908円 352,289円
専門スタッフ職俸給表(一) 政策情報分析官等 56.0歳 491,598円 600,866円
指定職俸給表(一) 事務次官、本府省局長等 56.9歳 857,012円 1,027,605円

適用俸給表別、平均年齢、平均俸給額および平均給与月額(2019年4月時点)

※俸給とは、国家公務員に支払われる給料をいい、諸手当を除いた「基本給」にあたります。携わる職種によっていくつもの種類があり、経験年数や役職ごとに支給額が決定されることになります。

2-2.地方公務員

地方公務員は都道府県や市町村で働く公務員であり、県庁や市役所等職員のほか、警察官や消防官などの公安系職種のほとんどが地方公務員に含まれます。日本の公務員の8割が地方公務員といわれ、270万人を超える規模になります。なお、地方公務員になるためには、地方公務員試験を受験して合格する必要があります。

地方公務員の職種と仕事内容

地方公務員試験は難易度にしたがって「上級」「中級」「初級」に区分されます。どの区分の試験に合格するかによって、与えられる役割や昇進速度などが異なります。

上級は大学卒業程度の水準で、都道府県庁や指定都市に勤務する公務員の採用試験です。地方自治体における幹部候補としての扱いを受ける地方版「キャリア官僚」と言えます。

中級は短大・専門学校卒業程度の水準で、一般行政事務を中心に担当し、中堅幹部クラスとして育成されます。保育士や管理栄養士などの資格が必要な職、土木、建築、農業などの技術職(技師)として採用される場合もあります。

初級は高校卒業程度の水準で、都道府県単位で採用されます。上級職のような昇進は望めないものの、安定志向から県庁や市役所等の一般行政職の初級試験は人気があり、毎年高倍率の試験となっています。地方公務員の職種を整理すると以下の通りです。

区分 職種の定義
税務職 国の税務職俸給表の適用を受ける者に相当する職員(税務署職員)
海事職(一) 国の海事職俸給表(一)の適用を受ける者に相当する職員(船長や航海士)
海事職(二) 国の海事職俸給表(二)の適用を受ける者に相当する職員(機関員、甲板長)
研究職 国の研究職俸給表の適用を受ける者に相当する職員(研究員)
医師・歯科医師職 国の医療職俸給表(一)の適用を受ける者に相当する職員(医師、歯科医師)
薬剤師・医療技術職 国の医療職俸給表(二)の適用を受ける者に相当する職員および獣医師
看護・保健職 国の医療職俸給表(三)の適用を受ける者に相当する職員(看護師等)
福祉職 国の福祉職俸給表の適用を受ける者に相当する職員(保育士等)
消防職 消防吏員および常勤の消防団員
企業職 地方公営企業等の労働関係に関する法律に規定する職員
技能労務職 国の行政職俸給表(二)の適用を受ける者に相当する職員(守衛、用務員等)
大学(短大)教育職 国の教育職俸給表(一)の適用を受ける者に相当する職員
高等学校教育職 特定の法律に基づくものであり、内容は省略
小・中・幼稚園教育職 特定の法律に基づくものであり、内容は省略
高等専門学校教育職 特定の法律に基づくものであり、内容は省略
その他の教育職 特定の法律に基づくものであり、内容は省略
警察職 国の公安職俸給表(一)の適用を受ける者に相当する職員
一般行政職 他のいずれにも該当しない職員(一般行政員)

地方公務員の職種(一部を除く)

地方公務員の収入

地方公務員の給与について、都道府県、指定都市、市役所、町村役場の平均初任給および平均給与月額は以下の通りです。

自治体区分 大学卒 短大卒 高校卒
都道府県 183,554円 163,043円 149,603円
指定都市 179,720円 159,630円 147,187円
市役所 180,637円 161,173円 148,592円
町村役場 178,312円 159,306円 147,011円

自治体の一般行政職の平均初任給(2018年地方公務員給与実態調査・総務省より)

区分 平均年齢 平均給料月額 平均給与月額(手当含む)
都道府県 42.9歳 325,365円 412,987円
指定都市 41.8歳 319,895円 436,783円
41.8歳 316,496円 401,621円
町村 41.3歳 302,587円 360,571円
特別区 40.8歳 304,486円 427,789円

自治体の一般行政職平均給与月額(2019年地方公務員給与実態調査結果・総務省より)

なお、地方公務員の給与については、国が定める俸給表ではなく、自治体ごとに定められた「給料表」に基づきます。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか。公務員は安定しているという意味では魅力的な職業です。特に最近は警察官を希望する若者も増えており、中でも女性の警察官志望者が増加傾向にあります。職種は別として、公務員は高倍率の試験に合格する必要があるため、試験対策ではしっかりとした準備が必要になります。

公務員の仕事内容に興味を持った方は、必要に応じて資格予備校の公務員試験講座や通信講座を利用するなど、ご自身に合った受験対策を検討してみてください。

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