公務員試験の難易度は?職種別の試験難易度・合格率を徹底解説

公務員は大きく分けて国家公務員と地方公務員に分類され、さらに様々な職種が存在します。公務員採用試験は基本的に職種ごとに実施されますが、中には合格率の低い難関試験もあれば比較的合格しやすい試験もあるため、難易度は職種によって異なるのが実情です。

そこで今回は、職種ごとの難易度や地方公務員および国家公務員試験の難易度を比較しながら解説していきます。公務員試験の受験を予定されている方、公務員試験の難易度やレベルについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.公務員試験の難易度は職種によって異なる

公務員試験は、「国家公務員」と「地方公務員」に分けて採用活動が行われており、国や地方自治体がそれぞれの職種について独自の裁量で採用試験が実施されています。職種によって試験の実施方法や内容が異なるため、受験する職種によって大きく難易度が異なる仕組みとなっています。

まずは、国家公務員と地方公務員のそれぞれの職種別試験難易度を確認してみましょう。

1-1.国家公務員

国家公務員には様々な職種があり、採用試験は「総合職」「一般職」「専門職」という3つに分類して実施されています。下の表は大学卒業レベルの受験生が受けるこれらの試験の一部を申込者数、1次試験合格者数、最終合格者数、合格率でまとめたものです。

・2019年度 国家公務員職種別合格率

試験種別 申込者数(人) 1次試験合格者数(人) 最終合格者数(人) 合格率(%)
国家公務員総合職(大卒程度) 15,435 2,322 1,145 7.4
国家公務員一般職(大卒程度) 29,893 10,778 7,605 25.4
国税専門官 14,238 6,154 3,514 24.7
外務専門職員 362 101 48 13.3

(参照:人事院「国家公務員試験採用情報NAVI」)

上表に記載されている合格率は、最終合格者数を申込者数で割った数値のため、申し込みをしたものの受験しなかった方や記念受験の方なども含まれています。そのため、実際に試験対策をして受験した人だけの合格率を考えるともう少し高くなります。

しかし、上表を見る限り、合格率の高い職種でも受験申込者の約4人に1人しか合格できないため、簡単なレベルではないことが分かります。それでは、具体的な試験の難易度を職種別に確認してみましょう。

国家公務員総合職(大卒程度)

中央官庁で政策の企画立案などを担う幹部候補生で、キャリア官僚とも呼ばれている総合職の国家公務員になるための試験です。名だたる大学の卒業生がしのぎを削る公務員試験でも最難関の試験で、合格率も10%を切る水準です。

試験内容は行政や法律などの受験区分によって異なりますが、択一式試験や記述式試験、政策論文、面接などの多くの試験が課されるため、質・量ともに大きな負担を強いられる試験です。

国家公務員一般職(大卒程度)

中央官庁や国の出先機関などで政策実現のための事務処理などを担う一般職の国家公務員です。試験では択一式試験や記述式試験、論文、面接などが課されますが、総合職ほど試験の難易度は高くありません。

最も受験者の多い行政区分では、2019年度の試験で25,088人が受験申込みを行い、22.6%にあたる5,675人が合格していますが、電気・電子・情報や物理などの理系区分における合格率は50%前後となります。

国税専門官

国税庁や税務署などで働く税金のエキスパートである専門職の国家公務員です。2019年度の合格率は24.7%となっており、合格率から見ると国家公務員一般職の25.4%と同程度のレベルと言えます。

試験は国家公務員一般職と同様に択一式試験や記述式試験、論文、面接などが課されますが、商法や会計学といった国税専門官特有の科目があるため、人によっては難易度が高いと感じることもあるでしょう。

外務専門職員

海外の国々を舞台に国際社会で活躍する、いわゆる外交官と呼ばれる専門職の国家公務員です。外務省の職員になるためには国家一般職試験から官庁訪問を経て外務省へ入るコースと外務専門職員の試験に合格して入省する2つのコースがあります。しかし、2019年度の13.3%という合格率からもわかるように、外務専門職員の試験は国家一般職試験よりも試験のレベルが高い点には注意が必要です。

外務専門職員の試験では、他の公務員試験ではあまり実施されていない外国語の記述式試験と面接が課されることも、難易度の高い理由と言われています。

1-2.地方公務員

地方公務員は都道府県や市町村などの地方自治体で働く公務員です。地方公務員は県庁や市役所で勤務する職員だけでなく、地方自治体の出先機関で働く方や警察官、消防官など幅広い職種が存在しています。こちらでは、国家公務員一般職(大卒程度)などと併願で受験することの多い都道府県と、市町村の行政系職種の難易度について確認してみましょう。

都道府県

下表は4つの都道府県の地方公務員試験上級職(大卒レベル)の行政区分について合格率をまとめたものです。

・2019年度都道府県別行政職合格率

試験種別 申込者数(人) 1次試験合格者数(人) 最終合格者数(人) 合格率(%)
東京都Ⅰ類B(一般方式) 3,198 843 403 12.6
神奈川県(行政) 1,234 542 187 15.2
宮城県(行政) 553 157 65 11.8
香川県(一般行政事務) 395 105 69 17.5

この表は、最終合格者から申込者数を割って求めた合格率のため、実質の合格率はもう少し高くなるでしょう。4つの都道府県とも15%前後の合格率となっているため、単純に国家一般職(大卒程度)行政区分の合格率22.6%と比べると難易度が高いと感じるかもしれません。

しかし、試験としての難易度は双方とも同程度のレベルです。都道府県によっては課される試験が異なっており、神奈川県や宮城県では専門試験が択一式で実施されますが、東京都では記述式の専門試験が課されます。この違いにより、東京都のほうが難しいと感じる受験生もいます。

市町村

下表は、市町村別の地方公務員試験(大卒レベル)の行政区分について合格率をまとめたものです。

・2019年度市町村別行政職合格率

試験種別 申込者数(人) 1次試験合格者数(人) 最終合格者数(人) 合格率(%)
横浜市(事務) 2,053 1,262 391 19.0
大阪市(事務行政) 1,321 389 150 11.4
仙台市(事務) 822 127 90 10.9
香川県(一般行政事務) 395 105 69 17.5

この表も申込者を基準として合格率を算出しているため実質の合格率はもう少し高くなりますが、合格率は約10%〜20%と幅があります。特に、高松市や仙台市などは10%前後の合格率ですが、採用予定人数の少なさが主な要因です。市町村の行政事務職試験では記述式試験や専門試験が実施されない自治体もあるため、国家公務員一般職や都道府県よりも試験の難易度は易しいと言われています。

ただし、横浜市や大阪市、仙台市などの政令指定都市は都道府県職員と同様に地方上級という試験区分になっているため、試験の種類は少なくなることもありますが、都道府県の採用試験とあまり変わらないレベルとなります。

2.地方公務員試験は国家公務員試験より簡単?

国家公務員試験は最難関である国家公務員総合職や外務専門職員などの難しい職種の試験があるため、全体的な難易度としては地方公務員試験よりも難しいと言えるでしょう。

大卒程度の国家公務員一般職と都道府県の行政職を比べると同程度の試験レベルとなりますが、公務員試験の難易度は職種によって大きく変わるため、一概にどちらの試験が簡単とは言い切れません。

そのため、公務員試験の受験を考えている方は職種ごとに、「どのような試験が実施されるのか」「過去問ではどの程度の難易度の出題があったか」などを事前に調べてから、難易度を判断することが重要です。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、公務員試験の職種別難易度や合格率について説明しました。公務員試験は職種ごとに試験の難易度が大きく異なるため、国家公務員試験のほうが地方公務員試験よりも難しいということは一概に言えません。それぞれの職種の難易度については、試験の実施要項や過去問などをしっかり確認してから慎重に判断することが大切です。

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