モノづくりには欠かせないのが、CADソフト。地域特性は強いですが、CAD求人は多くあります。では、どのCADソフトの操作を習得したら、仕事探しに有利になるのでしょうか。学び易さも合わせて、現状のスクールの動向ををお伝えします。
◆2次元CADと3次元CAD
大まかにCADを区分けすると「2次元/3次元」という分け方が出来ます。
2次元CADは、平面図・立面図などの図面を、線分や円弧を用いて描くCADです。入力が比較的簡単で、代表的なフリーソフトにはJw-cadがあります。
また、3次元CADは、家やビルのような立体形状を、直方体や球を用いて描くCADです。
形状や位置関係を立体的に確認できるため、仕上がりがイメージしやすいのが特徴です。今までは、3次元CADのソフト価格が高い、高スペックのパソコンが必要などの理由により、大企業での利用が主でした。しかし、3Dプリンターの普及もあるように、低価格のソフトでも3次元CADをつかえるようなものも多く見られるようになりました。
◆専用CADと汎用CAD
また、「専用/汎用」という分け方も出来ます。
専用CADは、建築・土木・機械など特定の分野の製図や設計を効率的に行えるように作られたCADです。「建築」では窓や階段の入力が容易だったり、「土木」では土量集計の機能が備え付けられていたりと、その分野では高い機能と操作性を発揮します。
一方、汎用CADは、CADが用いられるどの分野でも通用する機能を備えたCADです。どの業界で働くかが決まっていない場合、まずは汎用性の高い「汎用CAD」を学ぶことから始めるといいですね。
それでは、人気のある代表的なCADソフトの特徴を見ていきましょう。
◆Jw-CAD(ジェイダブリューキャド)
Jw-cadは、もともと建築図面の作図に特化して作られたフリーソフトです。また、手で図面を書いているようなイメージで使えるという使い易さから、中小企業、また、フリーランスの方に多く使われています。
デメリットをあげるのであれば、感覚的な操作が出来る分、機械図面など高い精密さが求められる図面を書くのは使いにくさがあります。
CADを初めて学ぶ方には、学習環境を用意し易いという点からも、jw-CADから入ることをお勧めするスクールもあります。
◆AutoCAD(オートキャド)
AutoCADは、業界を問わず利用されており、建築・土木・機械など色々な図面が書ける汎用的なCADソフトです。利用している企業も多く、世界で最もシェアの高いCADソフトです。操作の自由度は非常に高いのですが、その自由度の高さから、「設定が多過ぎる」「操作が難しい」など習得の難しさを感じる方もいらっしゃいます。
年間で20万円程度のライセンス料もかかるため、まずは、スクール等の準備された環境で、CAD操作に向いているかどうかを体験した後に、学習環境を整えるといいですね。
◆Fusion360(フュージョンスリーシックスティ)
Fusionは3DCADソフトの中では最も安いソフトです。2018年6月現在では、個人または年間売り上げが1000万円未満の企業であれば無償で利用出来ます。しかも、クラウド上で動くソフトなので、高スペックのパソコンが必要なく、気軽に3次元CADを体験して頂くことが出来ます。
さて、今回人気のある代表的なCADソフトを3種類紹介しました。働くうえでも、人気の高いCADスキル。其々のソフトの特徴もあるため、複数ソフトを使えるようになると、仕事では重宝されそうですね。