FP(ファイナンシャル・プランナー)とは、お金に関わるさまざまな専門知識を活用して、相談者の家計の改善や将来に向けた資金作りなどの助言・支援を行う専門家です。
今回は、FPの仕事や資格取得に必要な試験科目、効率的な勉強方法などを紹介します。FP取得を目指している方はぜひ参考にしてみてください。
- 1. FPとは
- 2. FP資格の種類
- 3. FP技能検定
- 4. FP技能検定に合格するための勉強方法
- 5. まとめ
1. FPとは
FP(ファイナンシャル・プランナー)は、お金に関する幅広い知識にもとづいて、個人やその家族の生活を豊かにするための助言や、計画作成等の支援を行う専門家です。以下の項目に対する支援や相談が主な業務となります。
- 家計の改善
- 自宅購入の資金作り・住宅ローン
- 老後の生活設計
- 各種保険の見直し
- 子供の教育資金
- 相続問題
- 節税対策
FPは主に企業に所属する「社内FP」と、企業に所属しない「独立FP」に分かれます。社内FPは業務内容にFPの知識を活用することで、昇進・昇給につなげます。企業によっては資格取得手当がつくこともあります。
独立FPは独立・開業し(通常はFP事務所)、おもにコンサルティング業を中心にさまざまな業務を請け負います。FP事務所を経営する際に必ずしもFP資格は必要ではありませんが、資格取得は能力や信頼をアピールするうえで有効に働くため、毎年多くの受験者が合格を目指しています。
2. FP資格の種類
FP資格には民間資格と国家資格があります。民間資格には「CFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)」「AFP(アフィリエイテッド・ファイナンシャル・プランナー)」が、国家資格には「FP技能士」があります。
2-1 CFP資格とAFP資格
AFPとCFPは、NPO法人の日本FP(ファイナンシャル・プランナーズ)協会が認定している民間資格です。
AFP資格の認定には、2級FP技能検定の合格と、AFP認定研修の修了という要件を満たし、日本FP協会へ登録することが必要となります。AFP資格認定者はFPに必要なお金に関する幅広い知識のほか、「インタビュースキル」「提案書作成スキル」「プラン実行援助」などの能力を有する者として認定されます。
一方、CFP資格は世界レベルのファイナンシャル・プランニング・サービスの提供が可能なFPのプロであることを示す上級資格です。世界24カ国(2018年5月現在)で運用されており、国内では日本FP協会が認定を行い、約2万人(2018年5月現在)が登録されています。
2-2 FP技能士
FP技能士はファイナンシャル・プランニングに関する国家検定の合格者です。1級、2級、3級の3つの等級があり、各等級のFP技能検定試験に合格すれば、FP技能士を名乗ることができます(例:「1級FP技能士」)。
3. FP技能検定
FP技能検定試験は日本FP協会と金融財政事情研究会により実施されていますが、試験実施団体によって試験科目や試験日が異なります。なお、2級と3級の学科試験は両団体で同一の問題が出題されるため。難易度の差はありません。
試験日 ※試験機関で若干異なる
①試験日
受験日 | |
3級 | 1月、5月、9月 |
2級 | |
1級 | (学科試験)1月、5月、9月 |
(実技試験)2月、6月、9月 |
受験状況
日本FP協会
受験者数 | 合格率 | |
3級 | 1.5~2万人 | 70~80% |
2級 | 1.5~2万人 | 40~50% |
1級 実技試験 | 700人台 | 80%台 |
金融財政事情研究会
受験者数 | 合格率 | 備考 | |
3級 | 約3万人 | 60%~70% | – |
2級 | 3.5~4万人 | 30%前後 | 左記は学科試験。実技試験は30%~50% |
1級 |
6千人~7千人 7百人~8百人 |
10%~15% 80%台 |
⇒学科試験 ⇒実技試験 |
学科試験
マークシート方式(1級は一部記述式)による筆記試験で、試験の科目は下記の6分野で、合格基準は60%以上です。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
・実技試験
選択科目方式が採用されています(受検の申請時に試験科目を選択)。試験の実施方法は、2級と3級が記述式による筆記試験で、1級は口頭試問方式です。なお、選択科目は3級が3つ、2級が5つ、1級が2つ用意されています(試験機関で異なる)。
FP技能検定の受験資格
3級 | ・FP業務に従事している者または従事しようとしている者 | |
2級 |
・3級技能検定の合格者 ・FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者 ・AFP認定研修を修了した者 |
|
1級 | 学科試験 |
・2級技能検定合格者でFP業務に関し1年以上の実務経験を有する者 ・FP業務に関し5年以上の実務経験を有する者 など |
実技試験 | ・1級学科試験の合格者・CFP資格審査試験の合格者 など |
4. FP技能検定に合格するための勉強方法
独学で取得を目指す場合、参考書を使った学習と問題集を繰り返し解くことが基本の学習スタイルになります。そのため適切な教材(わかりやすさや法改正の反映等)の選択が、合格のポイントになります。
一方、資格スクールのFP講座を受講する場合、合格に必要な知識を体系的かつ効率的に学習することができます。もちろん、費用は独学以上にかかってしまいますが、「講師に直接質問できる」「法改正の情報も提供される」といったメリットがあるのは心強いでしょう。
5. まとめ
国家資格のFP技能士は1級、2級、3級の3等級があり、各々の認定試験で合格することでその称号が付与されます。試験勉強では独学でチャレンジする方もいますが、普段は仕事で忙しく勉強時間の確保が難しいという方には、効率よく合格を目指せるFP講座の利用をおすすめします。
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