ビジネス資格には様々な種類がありますが、なかでもお金に関する専門知識が身に付くFP(ファイナンシャルプランナー)は、仕事やキャリアアップに好影響を与えるため、人気資格の1つとなっています。
この記事では、FP資格の特徴、試験内容、また、仕事内容、働き方について詳しく解説していきます。FP資格について詳しく知りたい方は、参考にしてみてください。
1 FPとは
FPとは、生活上のお金の知識に関する専門家です。人は日常生活を送る中で、様々なお金の問題に直面します。例えば、生活の収支や貯蓄、教育資金の準備や捻出、年金・保険・各種税金、住宅ローンを利用するときなどです。また、資産運用をしたり、相続問題に直面したりしたときにも、生活上のお金に関する知識が必要です。
しかし、生活上のお金に関する知識に詳しくなく、対処法で悩んでいる方も少なくありません。FPは、そのような方のアドバイザー的な役割を果たしています。
FPは、生活上で必要なお金の知識を用いて、相談者の生活設計や資産設計を提案したり、アドバイスしたりするのが主な仕事です。また、収入、保有資産、家族構成などの情報を分析しながら、生活上のイベントごとに最適な資金計画を立てていきます。相談内容によっては、他の専門家と連携しながら生活設計や資産設計を考えていく場合もあります。
1-1 3級と2級の違い
FPの資格試験には1級〜3級までありますが、その中でも3級と2級を取得しようと考えている方が多くなります。
3級では、個人を対象とするお金の知識だけが問われるのに対し、2級では個人の他に法人を対象とするお金の知識も問われます。例えば、「生活設計や資金計画」の分野においては、2級の場合、中小企業の資金計画に関する問題が出題範囲となっています。
また、税金の分野では、3級の場合、個人の所得税、住民税などに関する知識が問われますが、2級の場合は、それに加えて、法人税など企業の税務関係に関する問題も出題されます。
このほか、2級は3級と比較して試験内容もより実務的です。例えば、3級の試験問題は各知識のしくみなど概要を問うものが中心となっている一方、2級は各分野でより詳しい知識が問われたり、実際に計算させる問題が出題されたりします。
1-2 社内FPと独立系FPがいる
FPには、社内FPとして働いている方と独立系FPとして働いている方がいます。社内FPとは、企業に勤務して業務を行うFPのことです。勤務先の企業の商品を販売する際に、FP業務のサービスを提供する役割を担っています。勤務先の企業の職種や規模によっては、FPとして大型案件に携われる機会もあります。
社内FPは、雇用される立場にあるため、給料額は企業の勤務者と同程度ですが、安定収入を得られる点がメリットです。
一方、独立系FPとは、個人事業として業務を行っているFPのことです。第三者的な立場で、相談者に対してお金に関する客観的なアドバイスを行っている点が特徴です。相談業務だけではなく、企業研修の講師、セミナーや講演、原稿や書籍の執筆業務なども行っています。
また、独立系FPは、企業から雇用されているわけではないため、社内FPとは異なり、収入は不安定です。しかし、独立系FPの携わる業務の幅が広いため、そのぶん、収入を得られる機会も多いのが特徴です。そのため、活躍次第では社内FPよりも高い収入を目指せます。
2 FPの資格が活かせる仕事
FP資格を保有していると、以下の通り様々な業種・業界で活躍することができます。
2-1 金融業界
銀行、証券会社、保険会社などの金融業界では、業務上FP資格の知識が必要とされるケースが多くあります。銀行では、個人や小規模企業を対象とするリテール業務の担当となった場合、金融商品に関する知識が必要となるため、FP資格を活かせます。
また、FP資格は住宅ローン業務にも役立ちます。証券会社では、資産設計の相談や各種金融商品を販売する際に、FP資格の知識を活用できます。保険会社においても、生命保険や損害保険などの販売、相談などの業務でFP資格が役に立ちます。
金融業界へ就職する際、FP資格の取得を奨励されるケースも少なくありません。また、FP資格の有無が昇進の条件になっている場合もあります。そのため、金融業界で働く方がFP資格を取得すると、自身のキャリアにも好影響を与えます。
2-2 不動産会社
不動産業に携わり、住宅販売の業務を行う際、不動産取引、住宅ローン、税金などに関する知識が必要です。さらに、顧客に住宅を販売する際、生活設計も含めたトータルでのアドバイスをしなければなりません。FP資格を取得する際、上記に関連する知識を学ぶことになります。そのため、不動産会社で住宅販売の業務に携わる際、FP資格を活かせます。
また、FP資格を取得する際、不動産の賃貸や不動産の有効活用に関する知識も学ぶため、投資目的で不動産を購入する顧客へのアドバイスをする際にも役立ちます。
2-3 税理士事務所・会計事務所
税理士事務所や会計事務所においても、仕事上でFP資格を活かせます。
税理士事務所や会計事務所の中には、資産の税金のコンサルティング業務を取り扱うところが増えています。資産の税金のコンサルティングとは、資産を相続したり、売却したりする際に発生する税金に関するアドバイス業務のことです。
相続税、所得税、贈与税などの税金のほか、相続や遺産整理に関するコンサルティングを行うのが主な業務で、法人の顧客相手に事業承継に関するアドバイスをするケースもあります。
FP資格を取得する際、税金関係や相続・事業承継に関する知識を学びます。そのため、資産の税金のコンサルティング業務に携わる際、FP資格を活かせます。
3 プライベートでFP資格を活用できることも
FP資格を取得する際に学んだ知識は、仕事上だけではなく、日常生活の中でも役に立ちます。例えば、ローンを組んでモノを購入したり、カードで代金支払いを行ったりすることもありますが、FP資格では、生活設計と資金計画の分野で、「ローンとカード」に関する知識を学ぶため、各種ローンやカードを利用する際にFP資格の知識が活用できます。
また、老後までの生活設計を考えていく中で、投資による資産運用を行うことが重要になってきています。投資による資産運用を行うには、各種金融商品の理解が必要不可欠です。
このような時でもFP資格を持っていると、株式、債券、投資信託などの金融商品に関する知識も学んでいるため、資産運用を行う上でのリスクやデメリットをしっかりと把握しながら、投資目的に合った金融商品を選ぶことができます。
4 まとめ
FPの主な仕事は、生活上のお金に関するアドバイザーを行うことで、社内FPと独立系FPの2つの働き方があります。
FP資格は、金融業界、不動産会社、税理士事務所・会計事務所で仕事をする際に活かせるほか、プライベートで各種ローンを組んだり、カードを利用したり、資産運用したりする際にも、FP資格を取得する際に学んだ知識を活かすことが可能です。
仕事でのキャリアに好影響を与えるだけではなく、プライベート面でも活用できる資格なので、興味のある方は検討してみてください。
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