最近、年金問題や高齢化などの影響により資産運用の重要性に注目が集まっており、それに伴ってお金の専門家であるファイナンシャル・プランナーの需要が高まっています。FP資格には「FP技能士」「AFP」「CFP」など様々な種類はありますが、それぞれどのように違うのかわからない方もいるでしょう。そこで今回は、ファイナンシャル・プランナーになる上でオススメのFP資格について、FP技能士とAFP・CFPとの違いを詳しくご紹介していきます。ファイナンシャル・プランナーに興味がある方はご参考ください。
1.ファイナンシャル・プランナーとは?
ファイナンシャル・プランナー(FP)とは、顧客の収支状況や資産・負債の額、家族構成などのデータをもとに、資金計画の策定や助言を行う専門家です。「マイホームを購入したい」「50歳までに1億円貯金したい」など、お金を貯蓄・運用する目的は様々ですが、目標達成のためには個人の状況に合わせて長期的な資金計画を立てる必要があります。ファイナンシャル・プランナーは、「将来いくら必要になるのか」「どのようにお金を貯めればいいのか」などについて適切なアドバイスをするのが主な仕事になります。
なお、FPの業務には、「家計の管理」「老後の生活設計」といった身近なトピックから、「税制(医療費控除や所得税など)」「相続・贈与」「資産運用」などの専門的な内容も含まれます。
ファイナンシャル・プランナーは、私生活で不可欠な「お金」に関する全般的な業務を取り扱うため、FP資格を取得することで、自身のキャリアアップや独立に役立てることもできます。特に近年は、相続や資産運用に対する関心が社会的に高まっており、FPに対する需要も今後さらに高まることが予想されています。
また、ファイナンシャル・プランナーの資格学習で学べる知識は、資産運用や教育、老後の生活など、さまざまな場面で役に立ちます。キャリアアップや独立などに興味がない場合でも、FP資格の学習をする意義があります。
2.ファイナンシャル・プランナーの種類・特徴・比較
FP資格には、おもに「FP技能士」「AFP」「CFP」の3種類があります。各FP資格の特徴をそれぞれ比較しながら解説します。
- FP技能士
- AFP
- CFP
2-1.FP技能士とは
国家資格の一つに数えられる「FP技能士」資格は、FP技能検定に合格することでファイナンシャル・プランナーとしての専門的な知識を持つ「技能士」を名乗れるようになります。FP技能検定には1級、2級、3級があり、それぞれの試験では学科試験と実技試験が課されます。学科試験では「ライフプランニングと資金計画」「リスク管理」、「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業承継」の計6つの科目から出題されます。実技試験では、学科試験の科目をもとに相談業務の知識を問われます。
2-2.AFPとは
「AFP」と「CFP」は民間団体の「日本FP協会」が主催する民間資格です。AFP資格は「2級FP技能検定の合格」と「AFP認定研修の終了」という条件を満たした上で、日本FP協会に登録することで取得できます。2級FP技能検定までの学習で得た知識をもとに、インタビュー技術などの実践的なスキルを持っていることを証明できます。なおAFP資格保持者には、2年ごとの資格更新が必要となっています。2019年2月時点では、国内で約16万人のAFP保持者が活動しています。
2-3.CFPとは
「CFP」は、AFPの上位資格に当たる資格で、CFP資格を得るには、「AFP認定者」や「CFP資格審査試験の合格」「CFPエントリー研修修了」「一定の実務経験」という条件を全てクリアする必要があります。CFP資格は、北米やヨーロッパを中心に世界24カ国・地域で認められたグローバルな資格です。数あるFP資格の中でもトップクラスの知識や技能を持っているとみなされるため、高度な専門知識を持つファイナンシャル・プランナーとして活躍できます。なお、CFP資格の保有者は現在約2万人います。
このようにファイナンシャル・プランナーは、国家資格と民間資格に分かれており、AFPやCFPの資格取得には「FP技能検定2級」の合格が必要です。そのため、まずはFP技能検定の2級まで取得した段階で、AFPやCFPを取得するのが一般的なルートになります。
3.民間資格も取得したほうがいい理由とは?
国家資格である「FP技能検定」を取得すれば、公的にファイナンシャル・プランナーとして活躍できます。とはいえFPとして仕事をするのであれば、以下の通りAFPやCFPといった民間資格も取得したほうが良い理由があります。
- 登録手続きだけで資格が取得できる
- 会報誌が送られてくる
- 継続学習しているとみなされ、信頼される
3-1.登録手続きだけで資格が取得できる
AFP資格は登録手続きのみで資格が取得できます。前述した通り、AFP取得の要件は、「AFP認定研修の受講」「2級FP技能検定の合格」の2つです。FP技能検定の2級さえ受かれば、試験を受けなくてもAFP資格を取得できるため、ファイナンシャル・プランナーとしての知名度や社会的評価を高める一つのチャンスとなります。
3-2.会報誌が送られてくる
AFPやCFPを取得するべき2つ目の理由は、定期的に会報誌を送ってもらえる点です。AFPやCFPの資格取得者は、原則、日本FP協会に登録する必要があります。日本FP協会の会員となると、ファイナンシャル・プランナーの仕事を行う上で役に立つ情報が掲載された会報を毎月1回送付してもらえます。調査機関のデータや法律、専門家の意見などが豊富に掲載されているので、知識や知見をさらに高めることができます。
3-3.継続学習しているとみなされ、信頼される
AFPとCFPの資格を維持するには、資格更新のために継続的な学習が義務付けられています。そのため、国家資格のみを有する方と比べて、常に最先端のファイナンシャル・プランナーに関する知識を持っているとみなされることがあります。独立してFPの仕事を行いたい方にとっては、クライアントからの信頼性が高まり、仕事を取りやすくなるのでオススメです。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。ファイナンシャル・プランナーになる上でオススメのFP資格について解説しました。ファイナンシャル・プランナーとして活動する場合は、国家資格である「FP技能士」、民間資格である「AFP」や「CFP」を取得するのが一般的です。なお、FP技能検定に合格するだけでも活躍することはできますが、ファイナンシャル・プランナーとして本格的に活動する場合は、AFPやCFPも取得したほうが良いでしょう。AFPやCFPを取得すれば、最新の情報が載った会報誌をもらえたり、継続的に学習していると判断されやすくなったりと、仕事を受注・実行する上で有利となる可能性は高まります。この記事を参考にFP資格に興味が湧いた方は、まずはFP技能士の取得を目指すことから始めてみてください。
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