労務の専門家である社労士は多方面で活躍できる人材になれることから、働き方改革が叫ばれる昨今は評価が高まっています。社労士資格を取得するには、おもに「独学」と「資格スクールへの通学」の方法がありますが、効率よく合格を目指すには資格スクールの利用がオススメです。今回は社労士資格の難易度や合格に必要な勉強時間などをご紹介したうえで、社労士資格取得に独学よりも資格スクールをおすすめする3つの理由をご説明します。
1.社労士とは
社労士は正式には「社会保険労務士」といい、労働や社会保険に関する法令のスムーズな実行と労働者の福祉向上をサポートする国家資格保持者を指します。主な職務内容は労働上発生したトラブルの解決や、雇用保険や社会保険の申請・手続き、個人からの年金に関する相談など、あらゆる労務問題を解決することになります。
幅広い業務を取り扱う社労士資格は、弁護士や税理士と同様に「業務独占資格」でもあります。業務独占資格とは法律上定められた業務を独占的に行える資格であり、該当する資格を持っていない者は業務を遂行できません。つまり社労士資格を保有すれば、労務関係の仕事を独占的に行うことができます。
特に最近はブラック企業や過酷な職場環境が問題視されており、社労士が活躍できる機会が今後さらに増える可能性も高まっています。
2.社労士資格の合格率・難易度
社労士資格の取得難易度を見ていきましょう。社労士試験には、選択式試験と択一式試験があり、それぞれ計8科目から問題が出題されます。社労士試験に合格するためには、試験ごとに基準となる「総得点」と「科目点」を満たす必要があります。例えば総得点の基準を満たした場合でも、ある科目の基準科目点を満たさなければ不合格となります。社労士試験の過去5年間の合格者数と合格率は次の通りです。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
平成26年 | 44,546人 | 4,156人 | 9.3% |
平成27年 | 40,712人 | 1,051人 | 2.6% |
平成28年 | 39,972人 | 1,770人 | 4.4% |
平成29年 | 38,685人 | 2,613人 | 6.8% |
平成30年 | 38,427人 | 2,413人 | 6.3% |
直近の過去5年間の合格率は10%以下で推移しており、難化した年度は2.6%と非常に低い合格率となっています。受験資格に短大や高等専門学校卒以上の学歴が必要であることを考えると、社労士試験は難易度が高いと言えるでしょう。行政書士や中小企業診断士と同程度の難易度とも言われており、合格までのスケジュールをきちんと計画することが必須になります。
また社労士試験は、選択式試験・択一式試験共に7割程度の点数を取ればほぼ合格できると言われています。問題の難易度によって合格基準点は多少変動するものの、確実に合格ラインに達するとされる7割程度を目安とすれば勉強しやすいでしょう。
3.社労士資格取得に必要となる勉強時間は
社労士資格取得にかかる勉強時間は目指す方の職業や学歴によって変わってくるため一概には言えませんが、一般的には「1,000時間以上」必要と言われています。
例えば1日5時間勉強できる方であれば、1,000時間÷5時間=200日(6ヶ月〜7ヶ月程度)で社労士資格を取得できる計算になります。しかし仕事が忙しく1日1時間しか勉強できない場合、1,000時間÷1時間=1000日(約2.7年)の期間を要します。このように社労士資格を取得するためには、膨大な勉強時間が必要となるため、ポイントを押さえた効率的な学習がとても重要になります。
4.独学よりも資格スクールをおすすめする3つの理由
膨大な勉強時間が必要な社労士資格を効率よく取得するには、独学よりも資格スクールを利用して勉強するのがオススメです。ここでは社労士資格の勉強に独学よりも資格スクールを活用することをおすすめする理由を3つご紹介します。
- 法改正にも対応した合理的なカリキュラム
- 最新の試験傾向に対応したオリジナルテキストや問題集の活用
- 授業とテストの反復で理解を深められる
それぞれ見ていきましょう。
4-1.法改正にも対応した合理的なカリキュラム
社労士試験では、労働基準法をはじめとした様々な法律分野から出題されます。法律は頻繁に改正されるため、独学では法改正を踏まえた学習を行いづらいのがデメリットとなります。法改正を知らずに学習した結果、間違った知識を持ったまま試験に臨む可能性もあります。
一方、資格スクールでは社労士試験に精通した講師陣が法改正に対応したカリキュラムに基づいて改正内容から出題される問題などを予想してくれます。最新の情報に対応した知識を習得した上で、安心して社労士試験に臨むことができます。
4-2.最新の試験傾向に対応したオリジナルテキストや問題集の活用
社労士試験に限りませんが、資格試験は毎年出題傾向が多少変化することがあります。しかし独学で学習を進めた場合、最新の試験傾向を把握するためには多くの時間がかかってしまい非効率的です。
一方、資格スクールでは最新の試験傾向に即したオリジナルテキストや問題集を用いて講義を行ってくれるため、必要な部分だけを効率的に学習することができます。最新の試験傾向を踏まえることで、学習範囲を限定し、新しい知識を効果的に吸収することができるのは大きいメリットです。
4-3.授業とテストの反復で理解を深められる
社労士試験に合格するためには、学習した内容を定期的に復習し、知識を定着させることが必要になります。独学の場合、会社やプライベートの用事などが重なり、なかなか復習にまで手が回らない方は少なくありません。その結果、試験当日になって「勉強した内容なのに思い出せない」ということも多々あります。
一方、資格スクールを利用すれば通常の授業に加えて学習した内容の定着度を測るテストを受けられます。定期的にテストを受講することで、社労士試験に必要な知識を頭の中に定着させやすくなり、試験時でも思い出しやすくなります。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。社労士試験に合格するためには1,000時間という膨大な勉強時間の確保が必要ですが、資格スクールを利用することで効率的に学習を進めることができるほか、解けない問題を質問したり、受験に関する悩みの相談に乗ってもらったりすることもできます。社労士資格を本気で取得したい方は、ぜひ資格スクールの利用を検討してみてください。
なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール「大栄」では、社労士試験の合格を目指す方向けの「社労士資格講座」を開講しています。長年にわたる合格ノウハウを詰め込んだオリジナルテキストを使用し、試験に合格できるまでの実力づくりを徹底サポートしてくれます。
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