宅建士が人気の国家資格であることは、受験者数をみれば分かります。
参考までに、宅建と同じく不動産関係、またはよく比較される国家資格の受験者数を比較してみましょう。 以下は、令和3年度におけるそれぞれの試験の受験者数です。
<国家資格受験者数>
- 宅地建物取引士:209,749人(10月試験)
- 行政書士:47,870人
- マンション管理士:12,520人
- 不動産鑑定士:1,709人(短答式試験)809人(論文式試験)
宅建士だけ、受験者数が飛び抜けて多いのが分かります。
宅建士資格を取得した後は、宅地建物取引業者だけでなく、不動産売買・不動産賃貸業者、不動産管理会社などの不動産を取り扱う業種で仕事をする方が目立ちます。
しかしながら、合格者内訳を確認すると、働いている業種は不動産業33%、金融関係11%、建設関係9%、他業種22%、学生13%、主婦3%と不動産以外の業種の方も多くいらっしゃいます。また、合格最年少年齢13歳~最高年齢89歳と幅広い年齢層の方が受験されています。(令和2年度合格者の内訳)
では、合格率は15%程度と難関試験である宅建士資格が、何故ここまで人気なのでしょうか。
就転職を圧倒的有利にする「宅建士」資格
宅建士は、特に「宅地建物取引業」を看板に掲げる事務所・会社(土地売買や賃貸物件の斡旋など)では、最低でもひとり有資格者を設置することが義務付けられており、何名に有資格者が必要なのかは事業規模によって明確な規定があります。
不動産の買主や借主に対して、契約の際に必要となる重要事項の説明、契約後の重要事項説明書への記名・押印は、宅建士保有者でなければ担当出来ません。
こういった必要性からも、宅建取得を推奨する不動産会社も少なくありません。この資格を持っているスタッフに、資格手当を支給する会社もあります。また、一般企業でも、店舗開発部門を設立しようとした時には、宅建士の知識があることで仕事も円滑に進めることが出来ることから、大変重宝されるようです。
不動産の取引は、一般的に高額なものが多いにも関わらず、取引をする当事者には、専門知識がない場合が多くあります。専門知識がないために、思いもよらないトラブルに発展する場合もあります。こういったトラブルを未然に防ぐ役割も宅建士は持っているのです。
土地、マンションオーナーにも必要な宅建知識。
さらに、土地を所有しているオーナーや、マンション経営を行っているオーナー、不動産投資を行う方も、宅建の知識があればとても有利になります。資格がなくともマンション経営はできますが、専門知識があればトラブル発生時にもスムーズな対応ができるでしょう。こういった自己防衛手段として、宅建士の学習をされる方もいらっしゃいます。
他にも、ほかの国家資格と比べて受験しやすいのも人気の理由のひとつかもしれません。宅建士は試験範囲こそ広いですが、試験方法は全問マークシート方式で、試験対策もし易いことから、法律系国家試験のスタートは宅建士から!と言われることもあります。
とはいえ、やはり合格率15%の資格です。同じ受けるのであれば、しっかり対策をして臨みたいですね。
リンクアカデミーが運営する資格スクール大栄の宅建士講座について知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。
【関連ページ】資格スクール大栄の宅建士講座まとめ