写真加工ソフトとして有名なPhotoshopは、さまざまな機能を駆使することでイラストの作成も可能です。ただ、多彩な表現ができる反面、多機能すぎて使いこなすのが難しい一面もあります。今回は、Photoshopのイラスト作成方法として、工程ごとのポイントやコツを紹介していきます。段階を追って少しずつ覚えていきましょう。
Photoshopでイラストを描くときのコツは?
イラスト作成経験者に、Photoshopでイラストを作成する際のコツを聞いてみました。
レイヤーの使い方やツールを覚えるのが鍵!
- 彩色の場所ごとにレイヤーを分けておくとわかりやすく、あとで色の調整もできて便利です。(20代/男性/個人事業主・フリーランス)
- 何を描くか、描くパーツによってブラシの種類や色を使い分ける。線画の時点である程度質感が出せるし、黒以外の色で描くと後々加工しやすい。(30代/女性個人事業主・フリーランス)
- とにかく、いろんなツールを覚えて、いろいろ使いながら慣れていくのが一番かと。人によって使うツールの頻度はさまざまだと思われるので。(20代/女性/パート・アルバイト)
- スターツールや長方形ツールなどの図形ツールを活用していけば,上手いイラストが描けると思います。(20代/男性/パート・アルバイト)
- パースを使いこなせるようになると、スッキリとしたきれいな線で表現することができます。陰影をつけるときにも向いています。(30代/女性/個人事業主・フリーランス)
【質問】Photoshopでイラストを描くときのコツを教えてください。
【回答結果】
フリー回答
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 – 29 30 – 39
調査期間:2018年04月17日~2018年04月24日
Photoshopは何回でも書き直しできるのがメリットです。そのためにはレイヤーをいかに使いこなすかがポイント、という意見が多く聞かれました。Photoshopの基本機能をマスターすると、効率的にイラスト作成ができるという声も多いです。
Photoshopでイラストを描く手順
Photoshopでイラストを描く場合、大体の手順を把握しておくと、手戻りすることなく効率的に作成できます。
まずは、どのようなイラストにするのか大まかなイメージを決めてから、大ラフを描いていきましょう。最初にラフ画を描いておくと、絵のバランスや構図が崩れにくく、線画を描くときの目安にもなります。大体描き終えたら、大ラフをもとにラフ画を完成させます。
ラフ画で細かい部分を描きこんでいったら、着彩に移りましょう。まずはベタ塗りでざっくり色を塗ってから、影やハイライトなど細かい部分を描きこんでいきます。
最後にトーンカーブや色収差などを利用して、エフェクトをかけて仕上げを行えば完成です。
下絵や線画の描き方は?
人間や動物などのキャラクターを作成する場合は、Photoshopでざっくり大ラフを描いてから各パーツを下塗りしていきます。
下塗り前の線画はペイントツールを使用します。筆圧を調整しながら細い線で描いていくと、線が柔らかくなっておすすめです。下塗りはベタ塗りでOKですが、質感や立体感を意識しながら塗っていくと、そのあとの作業がしやすくなります。
街並みや駅などの背景では、ラフを手書きで、線画をPhotoshopで行う方法があります。
まず、ラフ画から線画を紙に描いてデータ化し、Photoshopに取り込みましょう。線画を抽出するために黒いベタ塗りレイヤーを作ってから画像を選択してマスクを作成すると、線画が抽出されます。Photoshopを利用すると、細かい線画も簡単に描けるのがメリットです。
キャラクターの描き方
イラストの完成度を高めるために、ラフを描く前に性別や職業、性格、年齢など、キャラクターのイメージを固めておきます。キャラクター仕様書を作成しておくと、ラフ画や着彩で迷ったときに仕様書に戻ってイメージを確認できて便利です。
キャラクターを決めたら、仕様書をもとにラフ画を描いていき、下書きをします。
キャラクター作成の場合、一番目立つのは顔の表情です。特に目元はキャラクターの印象を左右する重要な部分ですので、キャラクターのイメージやイラスト全体のバランスを見ながら、下書きの時点でしっかり描きこんでおくと良いでしょう。
着彩は、肌、髪、洋服、小物などパーツごとに塗っていくと色塗りしやすく、あとから修正する場合も楽になります。
背景の描き方
イラスト作成では、キャラクターを引き立てるための背景も重要な要素です。駅や街並み、室内などの背景を描く際に基本となるのがパースです。
消失点の数によってパースの描き方が変わります。一点透視パースは消失点がひとつのみで最もシンプルな描き方です。高層ビルを見上げるあおりや上から見下ろす俯瞰の構図では、消失点が3つの3点透視パースで作成するパターンが多くなります。
Photoshopでパースを作成する場合は、ガイドでアイレベルを決めてからペンツールで消失点を決めていき、ペンツールで引いた線に色をつけると真っ直ぐなグリッドが引けます。手書きよりも楽にパースが引けるので、ぜひ試してみましょう。
カラーをのせるポイント
イラスト作成でよく使用される方法に、グリザイユ画法があります。ラフ画の段階で、グレースケールでイラストに濃淡をつけておき、着彩の段階で色をつける方法です。影の部分やハイライトなどがわかりやすく、立体感のあるイラストに仕上がりやすいのがメリットです。
キャラクターや背景のパーツごとに色をのせていく場合は、選択ツールやレイヤーを使用します。
たとえば、肌色を塗る場合、顔や手、足などのパーツを、選択ツールで選択した上でカラーをのせると、ペンツールでベタ塗りしても線の外に色がはみ出しません。背景とキャラクターはレイヤーを分けておき、色塗りまで終わってから合成します。背景やキャラクターのみ手直ししたいときも、レイヤーを分けておけば効率的です。
講座で知ったポイントを実践しよう
今回のPhotoshopイラスト作成講座は、あくまでも基本のやり方です。講座で紹介した方法以外でもさまざまなツールがあるので覚えておくとさらに表現の幅が広がるでしょう。ただし、完成度の高いイラストを描くには基本のマスターが重要です。まずは、ペンツールや選択ツールの種類、レイヤーの使い分けを覚えると、思ったとおりの表現ができるようになりますPhotoshopを使いこなせるように、たくさんイラストを描いてどんどん練習していきましょう。
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