簿記は企業の経理部門をはじめ、さまざまな場面で役立つスキルです。企業の活動状況を把握するための知識が身に付く簿記は、毎回数万人の受験者が募ります。
※日本商工会議所 簿記検定試験受験者データ
この記事では、特に日商簿記の取得を目指す方に向け、簿記試験に関して知っておくべきことをまとめました。簿記の概要から身に付くスキル、学習方法などを知ることができるため、ぜひチェックしてください。
簿記とは?
簿記とは、簡単に解説すると「企業のお金に関する活動を記録するスキル」です。
簿記のスキルは企業の財務状況を把握するための決算書作成に欠かせません。日々会社で起きているお金の出入りや取引を記録し、決算を行い、報告書にまとめる一連の経理業務を簿記から学ぶことができます。
簿記は何に役に立つ?
簿記を取得することで、どのように役立つのか気になる方も多いでしょう。簿記スキルの役立つポイントは以下の通りです。
・経理部門での業務内容を理解できる
・企業の財務状況を把握し、就職や取引に役立てる
・企業からのニーズも高く、就職や転職で有利になることも多い
・ビジネスパーソンとして企業の経営管理や財務分析を理解できる
・上位資格取得における受験資格となる
簿記は、企業の経理業務内容に基づいているため、経理関係の職業を目指す場合には必須知識として求められる可能性があります。経理業務以外にも、ビジネスパーソンとして企業の財務状況を把握することは大切なスキルであるため、営業職などにも役立つと言えるでしょう。
さらに、公認会計士や税理士などの国家資格取得につながるスキルであるため、ステップアップにも役立つ資格です。
日商簿記1級・2級・3級の違いとは?
日商簿記検定は、難易度によって1級・2級・3級のレベルが存在します。各級の違いは出題範囲や習得できるスキルのレベルです。
それぞれの特徴を解説しましょう。
1級
1級は簿記のスペシャリストです。前述したような、公認会計士や税理士など上位スキルの受験資格を取得できます。
事業を行う企業の経営部門をはじめ、会計事務所などでも重宝される存在だと言えるでしょう。合格率は例年10%前後で、過去10回の平均合格率は約9.7%、最高合格率は13.5%、最低合格率は5.9%とのデータが出ています。
2級
2級は商業簿記・工業簿記のスキルを証明することができる資格です。転職や就職に役立てるには、2級以上を持っていることか望ましいと言えます。中規模企業の財務諸表から経営活動を把握し、企業の活動分析や会計処理を行うスキルを身に付けることが可能です。
合格率は例年10〜20%前後で、過去10回の平均合格率は約20.2%、最高合格率は29.6%、最低合格率は8.6%とのデータが出ています。
3級
3級は小規模企業の企業活動を把握することができる資格です。経理の適正処理の役立つことはもちろんですが、ビジネスパーソンとして知っておくべき基本的なスキルです。2級や1級取得に向けてのステップアップとしても役立つでしょう。
合格率は例年40〜50%前後で、過去10回の平均合格率は約49.5%、最高合格率は67.2%、最低合格率は40.3%とのデータが出ています。
日商簿記取得を目指すなら2級取得を目指そう!
就職や転職などで簿記を生かしたい場合は、2級の取得が望ましいと言えます。中規模企業の企業活動を把握できるレベルです。
簿記を目指す際、2級取得を推奨する理由は5つあります。
・企業ニーズが高く、履歴書の評価に繋がりやすい
・3級よりも実務に即したスキルが身に付く
・1級よりも合格に必要な学習時間のバランスが取れている
・安定した需要のある経理部門で役立つ
・経理部門以外でもビジネスパーソンとして役立つ
経理は安定した需要があり、簿記2級を取得していることによって転職・就職時の高い評価が期待できます。また、2級取得に必要な学習時間は一般的に200~300時間が目安であり、合格率は10〜20%前後と、取得までのバランスが優れていることも特徴です。
コロナ禍で進むCBT試験とは?
2020年12月、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日商簿記検定では従来の統一試験(ペーパー試験)とは異なるCBT試験の導入が始まりました。
CBT試験とは、インターネットを介して実施される試験方式です。試験日程に制限はなく、全国のネット試験会場に空きがあれば受験ができます。試験会場に設置されたパソコンに回答を打ち込む方式で、簿記2級・3級は年3回(原則6月・12月・2月)の統一試験との併用です。
独学で簿記取得を目指すなら
簿記は独学で取得を目指す方法と、スクールを利用して取得を目指す方法があります。独学でも十分に学習を進めれば資格取得は困難ではありません。
独学で簿記取得を目指す際のポイントは以下の2点です。
・学習計画や試験対策を明確にする
・インプットとアウトプットの学習管理を行う
独学で資格取得を目指す場合は、試験日までどのように学習を進めるのか、どういった試験対策を行うのか自身で考えなければなりません。試験範囲を理解した上で、1日の学習時間や学習計画を練りましょう。
簿記取得の学習方法として大切なのは、インプットとアウトプットです。テキストによるインプットと、問題集・過去問によるアウトプットのバランスは3:7が効果的だと言われています。インプットとアウトプットの比率を考えた学習を進めていくことが大切です。
資格スクールに通うメリットとは?
資格スクールに通う大きなメリットは、情報収集や学習管理をスクール側に任せることができる点です。
自分自身は学習に集中することができるため、資格取得までの時間が削減できる場合があります。試験の傾向や個人別の対策などを任せることができるため、自分に合った学習を進めることができるでしょう。第三者が介入することで、モチベーションの維持にも繋がります。
まとめ
日商簿記取得を目指す方に向けて、必要な知識や情報を解説しました。簿記資格は、今後さまざまな場面で役立てることができるスキルです。
就職や転職はもちろんのこと、ビジネスパーソンとしてスキルアップを目指したい方は、取得を検討してはいかがでしょうか。
学習を進める際は、自分に合った方法を選択しましょう。
なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール大栄では、簿記の勉強が初めての方でも合格に必要な知識を身につけられるように、独自のテキストとカリキュラムを組んでいます。
試験範囲は既存の統一試験方式と変わらないので、ネット試験の対策も講じる猶予を持つことができるよう、できるだけ早く試験対策を始め、試験範囲の学習を進めるようにしましょう。
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