さまざまなビジネスシーンで役立つ表計算ソフト「Excel」には、数多くの関数や機能が備わっています。なかでも、ピボットテーブルという機能を耳にする方は多いでしょう。ピボットテーブルはビジネスでも活用する場面の多い、非常に便利な機能です。
この記事では、ピボットテーブルの機能や使い方などについて詳しく解説します。難しそうだと避けてきた方や、どんな機能なのか知りたい方は、ぜひチェックしてください。
ピボットテーブルとは?
ピボットテーブルとは、リスト形式で蓄積した膨大なデータをさまざまな方法で分類・集計・分析することのできる機能です。大量のデータを1つのデータベースに統合し、簡単に分類することができるため、非常に利便性が高い機能だと言えるでしょう。
膨大なデータの中から得たいデータをピンポイントに抽出し、集計することができるので、ビジネスでも活用できる場面が多いのです。
ピボットテーブルでできること
ピボットテーブルでできることは以下の通りです。
・Excelで扱えるデータの大きさを脱しなければ、膨大なデータを管理・瞬時に集計できる
・元のデータをさまざまな項目別から集計・分析することができる
・集計項目の入れ替えやデータの整理ができる
ピボットテーブルでできることは実に幅広いですが、基本的な使用方法は「データを分類・集計・分析すること」です。
例えば、1年間で店舗ごとに売れた商品項目とその売上金額をまとめたデータがあるとしましょう。日付や店舗名・商品項目・売上金額の膨大なデータがリスト形式で並んでいるなかで、店舗ごとの売上集計や商品項目ごとの売り上げ集計を瞬時に分類・集計できるのがピボットテーブルです。
「日付ごとに売れた商品項目とその金額を整理したい」「各店舗で売り上げの高い商品項目を出したい」といった任意の方法でデータを整理することができるので、膨大なデータの管理には持っておくべきスキルだと言えるでしょう。
ピボットテーブルの使い方と注意点
ピボットテーブルにはさまざまな使い方がありますが、ここでは基本的な使い方と注意点をご紹介します。
ピボットテーブルを使う前の注意点
ピボットテーブルを使う場合、以下の3点に注意が必要です。
1:1行目はデータのタイトルが記載されていること
2:2行目以降のデータに空白行がなく、連続していること
3:データ以外のものが記載されているセルがないこと
この3点を満たしていなければ、ピボットテーブルを使うことはできないため事前に確認しておきましょう。
表を見やすいようにと、1行目のデータのタイトルのセルを結合したり、データのタイルを2行目まで使ったりすると、エラーが出て、正しくピボットテーブルを作成できないことがあります。また列には同じ分類のデータを入れておく必要があります。
ピボットテーブルの基本的な使い方
それでは、基本的な使い方を解説します。まずは、ピボットテーブルの構成要素と挿入です。
ピボットテーブルを挿入するには、データ上のどこか(どこでもいい)にカーソルを当てたまま挿入タブを選択し、「ピボットテーブル」をクリックしましょう。
ダイアログボックスが表示されるため分類・集計したいデータの範囲を設定し、OKボタンをクリックしてください。OKボタンをクリックすると新しいシートにピボットテーブルが作成されます。既存のシートに作成することも可能です。
ピボットテーブルのシートは5つの要素で構成されています。
1:レポートフィルター:一部のデータを表示するフィルター
2:列ラベル:横軸
3:行ラベル:縦軸
4:値表示部分:データを表示する部分
5:作業ウィンドウ:表示するデータを選択するウィンドウ
基本的な使い方は、作業ウィンドウの中にある項目をシートにドラックするだけです。非常にシンプルなので、難しい作業は必要ありません。
例えば、日付ごとの売り上げが見たい場合は、行ラベルに「日付」・価表示部分に「売り上げ」をドラッグすれば、膨大なデータから瞬時に分類・集計を行ってくれます。さらに要素を加えて整理したい場合は、列ラベルに項目をドラッグすればいいだけなので、簡単に操作ができるでしょう。
応用的な使い方の幅が広い機能なので、ぜひ積極的に学んでみてください。
ピボットテーブルでできる仕事とは?
ピボットテーブルはどのような仕事で役立つ機能なのか気になる方もいるでしょう。幅広い仕事で役立つスキルだと言えますが、特に活用シーンが多い仕事は以下の通りです。
・事務
・営業
・販売
・サービス
事務職は数字を扱う場面が多いのでピボットテーブルを含めてさまざまな機能を活用する仕事です。人事部など社員の管理にも活用することができるでしょう。
営業や販売では顧客管理や商品管理に活用できる場面が多く、膨大なデータでも分類や集計を簡単に行うことが可能です。サービス業においても、来客数や売り上げなどを簡単に管理できるので、スキルを有していれば作業の効率化を期待できます。
これらの仕事に限らず、大きな会社であれば、社内の専用システムからデータをCSVデータで出力しピボットテーブルで集計するなど、この大量のデータであふれた時代にピボットテーブルは業務上で欠かせない機能になりつつあります。
ピボットテーブルを活用すれば業務効率化だけでなく、手間をかけず様々な観点からデータを素早く集計できるため、得た結果から売上予測を立てて仕入れ数を調整するといったコスト削減につなげることも可能です。
ピボットテーブルはどんな仕事においても活用できるシーンが多いので、まだスキルを習得していない方はこの機会に学んでみることがおすすめです。
まとめ
Excelにはさまざまな関数や機能が備わっています。Excelスキルは多くの企業で必須とされているため、作業を円滑に行うためにもピボットテーブルはマスターしておきましょう。
初めのうちは架空のデータを作成し、さまざまな分類・集計を練習してみることがおすすめです。ぜひ、ピボットテーブルの機能をビジネスに活かしてください。
なお、文字だけじゃ分かりづらいと感じた方、もっとピボットテーブル機能を知りたいと感じた方、ピボットテーブルはとても便利な機能です。ただ使いこなせる方だけが知っている細かい機能が多いのも特徴です。
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