新型コロナ禍で3密を避けた働き方が余儀なくされ、テレワークや在宅ワークの導入が急速に進むようになってきました。こうした状況の中で労働者が職を確保したり、希望の業務に就いたりする手段として資格取得が注目されています。
そこでこの記事では、テレワーク・在宅ワークに役立つ「簿記」「MOS」「ファイナンシャルプランナー」「Webデザイン」の4つを詳しくご紹介します。ニューノーマルの時代に必要な人材として活躍したいと考えている方は、参考にしてみてください。
1. テレワークと在宅ワークの働き方
まず、テレワークと在宅ワークの違いから確認してみましょう。
在宅ワークは「在宅勤務」とも呼ばれ、勤務先へ出社しないで自宅で就業する勤務形態であり、一方のテレワークは「情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方(一般社団法人 日本テレワーク協会より)」です。
テレワークは、就労する場所により以下の3つのタイプに分けられています。
自宅利用型テレワーク | 自宅に居ながら、勤務先と電話やネットで連絡をとって業務に務める形態 |
モバイルワーク | 移動中にパソコンや携帯電話を使って業務を進める形態 |
サテライトオフィス勤務 | 勤務先以外の事務所などでパソコン等を利用して働く形態 |
このように、在宅ワークとテレワークは全く同じ形態ではなく、テレワークの自宅利用型が在宅ワークに該当することになります。
2. テレワーク・在宅ワークで資格取得がおすすめである理由
テレワーク等に適した資格を取得すると、仕事を得る機会が増え、フリーランスの方などは就職や仕事の受注などで有利になりやすいこともあります。また、会社勤務の方はその資格を活かせる業務に就け、仕事の質・量の拡大が期待できます。
テレワーク等が導入されている業務の中には専門的な知識や能力が必要な業務も少なくありません。そのため特定の業務に有効な資格を取得しておくと、そうした業務を依頼される可能性が高まり、戦力として重視されます。
また、資格取得は年収アップやキャリアアップにもつながります。業務によっては特定の資格が必要となるケースもあり、資格の保有に関係なくできる業務でも資格保有者は優遇される傾向があります。
例えば、経理業務などは必ずしも簿記資格を保有しなくても従事できますが、採用・配置する側にとっては資格保有者のほうが客観的に能力を評価できるため重視されます。そして、資格保有者の待遇のほうが良いケースも多いため、資格取得は年収アップにもつながります。
また、資格を取得することで近い将来に関連した業務に就ける可能性が高まります。例えば経理や総務などに従事している場合でも、ファイナンシャルプランナーの資格を取得することで、将来的に営業や相談業務に就けるなどのキャリアアップにつながります。
3. テレワーク・在宅ワークに有利な資格4選
テレワーク等に有利になりそうなおすすめの資格は次の通りです。
- 簿記
- MOS
- ファイナンシャルプランナー
- Webデザイン
それぞれ詳しく見ていきましょう。
3-1 簿記
簿記は企業会計の基本ルールで、企業はそれに基づいた会計処理、記帳や決算が求められます。そのため、会社の経理業務に従事する者にとっては簿記の知識・技能は必須となっています。
また、会計データを分析すること企業の財政や事業の状況を客観的に把握しやすくなるため、簿記知識が会社の経営や各種管理に役立ちます。そのため、経理担当者でなくても簿記資格の保有者は企業に歓迎されています。
特に昨今の経理業務はクラウドサービスなどを使うケースが増えるなど、テレワーク等での業務遂行に適しているため、簿記資格が注目されています。
簿記資格には「日商簿記(日本商工会議所簿記検定)」などの検定試験があり、1級、2級や3級などの資格が用意されています。1級が最も難易度の高い資格になり、合格率も1割を切ります。
一方、収入や就職などを考えた場合、3級以上(できれば2級)の資格が企業に求められるレベルとなっています。
3-2 MOS
MOSとは「マイクロソフトオフィススペシャリスト」のことで、マイクロソフト社のエクセルやワードなどのoffice系ソフトの使用スキルを証明する資格です。MOSは、第3者が評価しにくい個人のパソコンスキルを客観的に証明してくれる資格として今注目されています。
会社の業務をテレワーク等で行う場合、パソコンを利用した作業になることが多く、中でもワードやエクセルといったオフィス系ソフトを使いこなす能力が不可欠です。会社にとってはスキルの程度が業務の生産性に影響するため、MOS資格の保有者は魅力的な人材に映ります。
パソコンスキルは会社での研修や指導などで向上できますが、在宅ワークではそうした機会が少なくなるため困難です。そのためMOSを保有しておくことが就職や仕事の受注などで有利になります。
MOSの試験科目は、ワード、エクセル、パワーポイント、アクセスとアウトルックの5つがあり、特に仕事でよく使用されるワードやエクセルには「一般レベル」と「上級レベル」が設定されています。
3-3 FP (ファイナンシャルプランナー)
FP(ファイナンシャルプランナー)は、資金の計画や運用、節税、不動産の利用や相続・事業承継などお金にまつわる様々な助言や提案を行う仕事です。このスキルが求められる業界には、金融・保険、不動産関連、税理士等の事務所などのほか、他の業界の総務部門などがあります。
業務は営業・相談などが中心ですが、リモートワーク化も進んでいるため、テレワーク・在宅ワークで取得しておきたい資格の1つになっています。また、ファイナンシャルプランナーでは、お金に関係する知識を必要とすることから、資格を取得すると自身のライフプランの設計にも役立ちます。
ファイナンシャルプランナーの資格は、国家資格の「FP技能士(1級~3級)」と民間資格の日本FP協会の「AFP」と「CFP」などがあります。CFPはAFPよりも上位資格で国際的に認められており、就職・転職で高く評価されます。
3-4 Webデザイン
Webデザインとは主にコーポレートサイト等をデザインする仕事で、Webデザイナーは依頼者が要望するサイトの内容を実際にWebページとして表現します。
Webデザインは、ホームページ制作などを事業とする企業の中心的な業務になりますが、フリーランスの方など個人で受注するケースも少なくありません。PCとネット環境があればWebデザインの作業を行い、受注・納品も可能となるため、Webデザインもテレワーク等に適した資格となっています。
WebデザインではHTMLやCSSなどのプログラミング言語のほか、IllustratorやPhotoshop(デザイン制作のソフト)などを使いこなせるスキルが必要です。また、プログラミング、アクセス解析、SEO対策などの専門的なスキルも求められることもあります。
Webデザインに関連する資格では、国家試験の「ウェブデザイン技能検定」、民間資格の「Webクリエイター能力認定試験」「HTML5プロフェッショナル認定資格」「Webデザイナー検定」などがあります。
4. まとめ
テレワークや在宅ワークの導入が進み始めており、仕事内容や職種によっては業務に関連する資格を取得したほうが有利になるケースも今後増加するでしょう。中でも、「簿記」「MOS」「ファイナンシャルプランナー」「Webデザイン」は注目されており、テレワークでの活躍も期待できます。
仕事の幅を広げたい、年収をアップさせたいという方は、テレワークや在宅ワークで役立つ資格の取得を検討してみてください。
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