就職や転職、キャリアアップに有利に働くことから、幅広い層からの人気がある簿記資格ですが、最も有名な日商簿記以外にも簿記資格があることはご存知でしょうか。今回は、日商簿記以外の全商簿記、全経簿記の概要とそれぞれの簿記の違い、社会人におすすめの資格はどの簿記資格なのかまで徹底的に解説していきます。
日商簿記とは
日商簿記は、社会人が「簿記」と言ったら、ほとんどの場合この日商簿記のことを指すと言っても過言ではないくらいに知名度の高い簿記資格です。また、1級合格者には税理士試験の受験資格が与えられるため、簿記資格を取得後に税理士に挑戦する人も少なくありません。開催団体は日本商工会議所で、大学生や社会人、主婦など簿記の知識を実践で役立てたい方向けの簿記資格です。
日商簿記資格試験の受験料
日商簿記の受験料は受験する等級によって異なります。
等級 | 受験料 |
---|---|
1級 | 7,850円(税込) |
2級 | 4,720円(税込) |
3級 | 2,850円(税込) |
簿記初級 | 2,200円(税込) |
原価計算初級 | 2,200円(税込) |
※2019年11月19日時点で公式HPに掲出されていた金額を記載しています。
日商簿記の難易度(合格率)
日商簿記の各等級の難易度(合格率)は以下のとおりです。
等級 | 合格率 |
---|---|
1級 | 9.1% |
2級 | 19.5% |
3級 | 49.4% |
簿記初級 | 56.5% |
原価計算初級 | 93.4% |
※1級~3級は直近5回分、簿記初級は2017年4月1日~2019年6月30日、原価計算初級は2018年4月1日~2019年6月30日の実受験者数合計に占める合格者数合計の割合として算出した値です
全商簿記とは
全商簿記は、高校の商業科や商業高校の出身の方にとってはポピュラーな簿記資格試験です。全商簿記の開催団体は全国商業高等学校協会で、商業高校や商業科の高校生を主な対象とした簿記試験です。
全商簿記資格試験の受験料
全商簿記の受験料はどの等級でも共通で1,300円です。ただし、1級は会計と原価計算に分かれています。
全商簿記の難易度(合格率)
全商簿記の各等級の難易度(合格率)は以下のとおりです。
等級 | 合格率 |
---|---|
1級(会計) | 40.5% |
1級(原価計算) | 51.1% |
2級 | 55.4% |
3級 | 49.4% |
※各級とも2019年11月19日時点で公式HPに公開されている統計情報の最新5回分の試験データより、受験者数合計に占める合格者数合計の割合として算出した値です
全経簿記とは
全経簿記は、全国経理教育協会が開催する簿記試験です。全国の専門学校が加盟する全国経理教育協会が開催団体ということもあり、専門学校の生徒が主な対象となる簿記試験です。また、全商簿記1級と同じく全経簿記上級に合格することで、税理士試験の受験資格をえることができるのも特徴です。
全経簿記資格試験の受験料
全経簿記の受験料は受験する等級によって異なります。
等級 | 受験料 |
---|---|
上級 | 7,500円 |
1級(商業簿記・会計学) | 2,200円 |
1級(原価計算・工業簿記) | 2,200円 |
2級商業簿記 | 1,700円 |
2級工業簿記 | 1,700円 |
3級商業簿記 | 1,400円 |
基礎簿記会計 | 1,200円 |
※2019年11月19日時点で公式HPに掲出されていた金額を記載しています。
全経簿記の難易度(合格率)
全経簿記の各等級の難易度(合格率)は以下のとおりです。
等級 | 合格率 |
---|---|
上級 | 16.0% |
1級(商業簿記・会計学) | 36.4% |
1級(原価計算・工業簿記) | 59.1% |
2級商業簿記 | 44.1% |
2級工業簿記 | 74.5% |
3級商業簿記 | 56.2% |
基礎簿記会計 | 75.5% |
※各級とも2019年11月19日時点で公式HPに公開されている統計情報の最新5回分の試験データより、受験者数合計に占める合格者数合計の割合として算出した値です
社会人におすすめの簿記資格は
日商簿記、全商簿記、全経簿記それぞれの特徴や違いを見てきました。キャリアアップを目指している社会人におすすめの簿記資格は、日商簿記の3級以上です。
商業高校の学生が多く受験する全商簿記や、専門学校の学生が多く受験する全経簿記に比べ、日商簿記は難易度が高く、より実践向きの資格だと言われています。そのため、即戦力になってキャリアアップやキャリアチェンジすることを目指す社会人にとっては、日商簿記の資格の方が、就転職でのメリットは大きいといえます。
また、最初から税理士試験の受験資格を得ることが目的という場合は、合格率が高い全経簿記で受験資格を得るという戦略もありですが、キャリアアップの先に税理士の可能性も考えておきたいという考えなのであれば、知名度や高いレベルで実務に活かせるという点から、日商簿記の資格取得をおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、簿記資格の日商簿記、全商簿記、全経簿記の違いと社会人におすすめの簿記資格について、詳しく解説しました。今後、簿記の知識を活用して転職やキャリアアップを目指している社会人の方は、ぜひ日商簿記の簿記資格取得を検討してみてください。
なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール大栄では、初学者でも無理なく日商簿記資格試験に合格できる力が身につくように、効率的なカリキュラムが組まれています。
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