日商簿記検定には、初級・3級・2級・1級の4つのレベルが存在します。中でも、3級や2級は受験者数が非常に多い資格です。そんな人気資格の簿記3級と簿記2級では、どこまで取得すればいいのか迷う方もいるでしょう。
この記事では、簿記3級と簿記2級の違いや、資格ごとのおすすめの対象者についてそれぞれ解説しています。「3級から取得」「3級まで取得」「2級から取得」とどこまで取得しようか迷っている方は、ぜひチェックしてください。
簿記3級、簿記2級の特徴
日商簿記検定には、初級~1級までのレベルが存在します。なかでも、簿記2級・簿記3級の取得を目指す方は多いでしょう。ここでは、簿記2級と簿記3級の特徴やレベルを解説します。
簿記3級
簿記3級は初歩的な商業簿記の理解を証明するレベルです。試験科目は、購買・販売活動などの企業外部取引を記録・管理する「商業簿記」であり、企業に関わる取引先や出資者・経営管理者などの関係者に対して、適正で正確な決算書作成が行えることを目的としています。
業種や職種を限定しない幅広いビジネスパーソンに必要とされる基礎的な知識として評価の高い資格です。
基本的な商業簿記スキルはもちろんのこと、小規模企業の企業活動把握・基本的な経理関係書類の適正処理など、経理に関する基本的知識が証明できます。また、合格率は例年40〜60%前後です。
簿記2級
簿記2級は就職や転職で有利となる商業簿記・工業簿記のスキルを証明するレベルです。
企業の経理・財務部門に必要な人材として重宝される簿記2級取得者は、経理・財務関係の転職を目指すビジネスパーソンからも注目を集めています。
試験科目は商業簿記・工業簿記の両方です。簿記の基礎的な知識はもちろんのこと、財務諸表の数字から企業の経営内容を把握し、企業の活動や会計実務を踏まえた適正な分析・処理ができることが求められます。
合格率は例年10~20%前後と、比較的難易度の高い資格です。
簿記3級と簿記2級どっちをとればいい?
簿記3級と簿記2級はそれぞれ異なる特徴を持ちますが、どちらを受験すればいいのか迷う方も多いでしょう。ここでは、「簿記3級の取得がおすすめの人」「簿記2級の取得がおすすめの人」をそれぞれ解説します。
簿記3級がおすすめの人
簿記3級がおすすめの人は以下の通りです。
・全くの簿記初心者
・基本的な簿記の知識を学びたい人
・一般ビジネスパーソンとしてスキルアップを目指したい人
簿記3級は簿記の初歩的な知識を証明する資格です。小規模企業の経営活動を把握するための商業簿記スキルを証明するため、職種や業種に関わらず幅広いビジネスパーソンにおすすめだと言えます。
また、簿記3級はビジネスパーソンの基本知識として企業からも評価を受けやすい資格であるため、就職や転職を目指す方にもおすすめです。
簿記2級がおすすめの人
簿記2級がおすすめの人は以下の通りです。
・基礎的な簿記スキルを有している人
・経理や財務のお仕事を目指している人
・管理職、経営者としての仕事を目指している人
簿記2級は企業の経理・財務部門で重宝される、商業簿記・工業簿記スキルを証明する資格です。就職や転職でも高く評価される場面は多く、経理・財務部門などへの就職・転職を目指す方におすすめだと言えます。
簿記3級を受けずとも2級を受験することはできますが、簿記2級資格試験の難易度はグッと高くなっているため、ある程度の基礎的な知識を学んでいる人に向いているでしょう。
また、簿記1級や税理士・公認会計士など簿記2級を取得して、さらに上位資格を目指す方にもおすすめです。
資格取得の4つのポイント
資格の取得を目指す際には、意識しておくべき4つの大切なポイントがあります。それぞれ見ていきましょう。
簿記の基礎を理解する
資格取得を目指すには基礎知識の学習は欠かせません。特に、3級を取得せず、いきなり2級の取得を目指す方は基礎の学習が重要です。
まずは参考書を1冊用意し、基礎知識を網羅しましょう。簿記の知識は専門的であるため、問題にチャレンジする前に基礎知識のインプットを行うことで効果的に学習を進めることができます。
計画的に勉強する
資格試験は計画的な学習が大切です。簿記2級と簿記3級の場合、年に原則3回開催される統一試験の他に、試験日を自由に選択できるCBT試験の2種類の試験が存在します。
「CBT試験はいつでも受験できるから」と学習計画を立てないのではなく、「この日に受験する!」と早い段階で試験日を決定することで学習計画が立てやすくなります。試験日や自分自身が毎日費やせる学習時間から、計画的に学習を進めましょう。
最新情報を仕入れる
資格試験の出題傾向や出題範囲は変化することも多く、最新情報を理解していないことで痛い目を見るケースも少なくありません。特に、独学者に頻発する失敗です。
簿記の試験は法改正や出題区分の変更に伴って、試験内容が変化するケースがあります。また、簿記2級や簿記3級はCBT試験の導入に伴い、試験時間や出題傾向が変化しています。最新情報を仕入れるためにも、テキストを選択する際は新しく出版されたものを中心に探すことがおすすめです。
最新情報を豊富に持っているという点では、資格スクールでの学習は効率的です。数多くの生徒を抱える資格スクールは、言うまでもなく独学者よりも多くの情報を持っています。自身での情報収集が不安な場合は資格スクールの活用を検討するのも1つの方法です。
電卓選びは慎重に
簿記試験会場には電卓を1つ持ち込むことができます。しかし、以下のような電卓は使用が禁止されているため注意が必要です。
・印刷(出力)機能・メロディー(音の出る)機能
・プログラム機能(例:関数電卓等の多機能な電卓、売価計算・原価計算等の公式の記憶機能がある電卓)
・辞書機能(文字入力を含む)
(引用:簿記 試験科目・注意事項 | 商工会議所の検定試験)
上記に該当する電卓は避けましょう。また、試験当日は使い慣れた電卓を選択することが大切です。
まとめ
簿記3級と簿記2級の概要や資格取得のポイントを解説しました。簿記は幅広いビジネスパーソンが注目する資格です。ぜひ、この記事を参考に簿記3級または簿記2級の取得を目指してみてください
なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール大栄では、簿記の勉強が初めての方でも合格に必要な知識を身につけられるように、独自のテキストとカリキュラムを組んでいます。
ネット試験の範囲は既存の統一試験方式と変わりません。ネット試験の対策も講じる猶予を持つことができるよう、できるだけ早く試験対策を始め、試験範囲の学習を進めるようにしましょう。
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