MOS資格はソフトのバージョンによって試験内容が異なります。バージョンの数字はソフトが発売された年とほぼ同じで、数字が少ないほどバージョンが古いです。MOSのバージョンによって、試験内容はどう変わるのでしょうか。どのバージョンを受けるのがベストなのか、バージョンごとの違いに注目しながら説明します。バージョンによって出題形式も変わります。資格試験にも影響を与えるので、バージョンごとの特徴をしっかり理解していきましょう。
そもそもバージョンは気にするべき?
MOS資格を取得する際、バージョンを気にしたほうがいいと思うか100人を対象にアンケートを実施しました。
【質問】MOSの資格を取得するならバージョンは気にしたほうがいいと思いますか?
【回答結果】
気にしたほうがいい:78
気にしなくていい:22
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 – 29 30 – 39
調査期間:2018年04月17日~2018年04月24日
多くの人が気にしたほうがいいと思っている!
アンケートの結果、8割弱の人がバージョンは気にしたほうがいいと答えました。
- すごく気にしたほうがいいです。エクセルは特に2003までしか取得していない場合、現状のバージョンだと使用できない可能性があります。2010まではとりあえず抑えておきたいです。(30代/女性/パート・アルバイト)
バージョンによって新しく追加された機能もあるので、勉強するならバージョンは気にするべきという意見が多く見られました。それでは、気にしなくていいと答えた人の意見も聞いてみましょう。
- 個人的には気にしなくてもいいと思う。バージョンが違っても、操作や仕様が大きく違うわけではないから。またPCがある程度使えるというアピールには、バージョンは関係ないから。(20代/女性/無職)
新しいバージョンは機能の追加があるものの、大きく変わるわけではないので気にする必要はないという意見が多かったです。バージョンが違えば試験内容やソフトの操作性が変わります。たしかに、パソコン業務に慣れている人はバージョンを気にする必要はないかもしれません。しかし、確実に資格を取得するなら、バージョンに合った学習が必要になるでしょう。
MOSのバージョンの違いって何?
2018年5月現在、MOSの試験では2010、2013、2016のバージョンがあります。バージョンが進むごとに新機能が追加されて、操作性がアップしているのが特徴です。どのバージョンでもソフトの基本機能は変わりません。大きく違うのは、出題形式です。
MOS2010は一問一答形式で行なわれます。問題ひとつずつに関連性はなく、バラバラの問題を解いていきます。受験者からすれば、クイズ形式のような問題は解きやすいかもしれません。
しかし、実務に役立つスキルを身につけるには、もう少し出題形式の改善が必要だと判断されました。それが反映されたのが、MOS2013です。MOS2013の出題形式は「ファイル完成型」と呼ばれます。何もないところからひとつのファイルを作り上げていくため、2010と比べて一気に高い操作スキルが必要とされるようになりました。
一方、MOS2016は「マルチプロジェクト」という出題形式が取られています。2013の実務要素を活かしつつ、より広い範囲から出題されるようになりました。
パソコンスクールでもバージョンごとに講座が分かれています。資格取得を目指すなら、出題形式の違いを意識した学習をすると良いでしょう。
どのバージョンで資格を取得するべき?
3つのバージョンのなかでどの資格を取得するのがベストかは人によって違います。判断基準としては、生活や仕事で実際に使っているバージョンで考えると良いでしょう。2018年5月現在では2016が最新バージョンですが、会社で使用しているのが2013であれば、2013の試験を受けたほうが業務に役立ちます。
試験対策のしやすさでいえば、2010もおすすめです。Microsoft Officeのソフトを初めて触る、パソコン自体をあまり操作したことがないという人は、パソコンの基本操作から覚える必要があります。勉強期間を長く取れるなら、基礎の基礎からじっくり覚えて別のバージョンに挑戦するのも良いでしょう。短期間しか学習時間を確保できないのであれば、クイズ形式で答えられる2010のほうが勉強はしやすくなります。
2013は、ひとつのファイルを完成させていかなければならないのでパソコンの操作に慣れている人に向いています。一方、2016は2010と2013の良いところを組み合わせたような出題形式です。初心者が挑戦するにも、中級レベルの人が取得するにもちょうど良い試験といえます。自分のスキルや知識がどの程度かもあわせて考えると、バージョンを選びやすくなるでしょう。
科目ごとにバージョンはそろえたほうがいい?
受験する科目ごとのバージョンは、そろえなくても別段差し支えはありません。ただ、そろえたほうが何かとメリットがあるのは事実です。Microsoft Officeでは、用途ごとに複数のソフトを組み合わせたセット販売があります。ソフト単体で買うよりもお得なので、会社でOffice製品を導入している場合はセット購入している可能性が高いです。この場合、ExcelもWordもPowerPointも当然、同じバージョンになります。
マスターの称号を目指す場合も、科目のバージョンはそろえたほうが良いでしょう。マイクロオフィススペシャリストマスターは、同じバージョンの資格を4つ取らなければいけません。バラバラのバージョンを取得しているとマスター認定されるまでの時間がかかってしまします。ちなみに、生活や仕事上これといって制約がないのであれば、2016でそろえるのがおすすめです。
資格を取得しても年数が経つと、そのバージョンは使われなくなってきます。古い資格を持っていても職場で使っているバージョンが新しければ、注目されにくくなってしまうでしょう。2016は現状の最新バージョンですので、就職や転職活動でも優遇されやすい傾向にあります。
状況に応じてバージョンを選んで資格取得!
その人の状況やスキルによって、どのバージョンがベストかは変わります。古い資格が役に立ちにくくなる可能性はありますが、新しい資格でも使わなければ役に立ちません。ただ、どのバージョンでもソフトの基本性能は変わりません。試しにどれかひとつのバージョンで勉強を初めてみるのも良いでしょう。ひとつのバージョンを理解できれば、たとえバージョンが変わっても十分に対応できるはずです。
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