簿記はビジネスで役に立つだけでなく就職や大学入試でも有利に働くことが多いため、学生や社会人に人気がある資格です。今回は簿記資格の登竜門ともいえる簿記3級を取り上げ、その試験内容や勉強方法などについてご紹介します。
- 1. 簿記と簿記検定
- 2. 簿記検定3級の試験
- 3. おすすめの勉強方法
- 4. 簿記3級はこんな人におすすめ
- 5. まとめ
1. 簿記と簿記検定
簿記とは、企業の収益や財産に関する取引を帳簿に記録し、財務諸表を作成するための会計ルールです。自営業やフリーランスの方も、簿記のルールに従って確定申告をすると税制上のメリットを受けられるため、簿記の理解は経営者に求められる素養の一つと考えられています。
1-1 簿記とは
簿記は、日々の経営活動を整理・記録して、営業成績と財政状態を明らかにするためのルールです。具体的には、簿記のルールに従って、一会計期間の損益や資産・負債・資本の増減を帳簿に記入し、期末に決算を行い、損益計算書や貸借対照表などを作成します。
1-2 簿記検定とは
簿記検定とは、簿記の知識・能力に関する習得度を評価するための試験で、1級、2級、3級などの等級ごとに実施されます。
簿記検定を主催する組織には日本商工会議所、全国商業高等学校協会、全国経理教育協会があり、各々定期的に検定試験が実施されています。
2. 簿記検定3級の試験
「日商簿記検定3級」の内容を見ていきましょう。
2-1 受験者数と合格率
日商簿記検定3級の直近3回の受験者数と合格率は下表の通りです。
回 | 実受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
2018.6.10 | 79,421 | 35,189 | 44.3 |
2018.2.25 | 78,243 | 38,246 | 48.9 |
2017.11.19 | 88,970 | 35,868 | 40.3 |
2-2 試験日程
日商簿記検定3級の試験日や受講料は、更新される可能性がありますので「商工会議所」のホームページをご参照ください。
受験申込日時と受験申込場所は各地の商工会議所並びに試験施行機関によって異なるため、申込等に関しては希望の商工会議所等へ試験日の2~3カ月前に確認すると良いでしょう。
2-3 簿記3級試験の内容
簿記3級レベルでは、小規模企業等の経理業務や青色申告書類の作成などの基本的な実務への対応が期待されます。3級試験は「商業簿記」から出題されます。
- 商業簿記の内容
簿記の基本原理 | 基礎概念、取引、勘定、帳簿 等 |
諸取引の処理 | 現金預金、有価証券 等 |
決算 | 試算表の作成 、精算表、決算整理 |
- 試験時間:120分
- 合格基準:70%以上
出題は5問構成で、100点満点中70点以上が合格ラインです。
3. おすすめの勉強方法
簿記3 級合格に向けて、独学もしくは通信講座・スクールを利用した学習手段がありますが、簿記の知識を体系的に学習して効率的に合格したい方は通信講座・通学講座が最適でしょう。
独学でも3級合格を狙えますが、簿記の初学者や実務経験のない方にとって会計用語やその処理方法は理解しにくい分野です。独学で市販のテキストや問題集を使用して学習する場合、わからない箇所があっても質問してすぐに解決することができず、また試験日に照準を当てた学習スケジュールも自身で組み立てる必要があるため、受験を断念してしまう方も少なくありません。
一方、通信講座やスクールを利用する場合、初学者でもわかりやすいテキストと講義が提供され、わからない箇所は質問することができます。さらに答案練習の機会も多く取り入れられているため、試験に向けた効率的な対策が可能です。
独学ではモチベーションの維持が大変ですが、ベテラン講師陣のバックアップを受けられる通信講座やスクールでは試験当日までやる気を高めてくれるメリットもあります。
4. 簿記3級はこんな人におすすめ
簿記3級の知識はビジネスパーソンのみならず、学生や主婦の方にも役立ちます。
4-1 大学入試に臨む方
経営学、会計学や経済学などの学科のある大学では、出願要件として簿記3級合格を求めることがあります。
4-2 就職/転職する方
企業の経理業務等の採用募集では簿記3級以上の取得が要件となることが少なくありません。また、簿記は経営の基本知識であり、簿記3級の取得は採用の際に有利に働くでしょう。学生や育児休暇を終えた主婦の方にもおすすめです。
4-3 独立を考えている方
簿記は企業経営の基本知識であり、経営者にとって必須の知識であるため、これから独立する方もぜひ学んでみてください。
4-4 他の資格を取得したい方
公認会計士や税理士の会計系資格、中小企業診断士や販売士などのビジネス系資格の取得において、簿記3級の知識が役立ちます。これらの難関試験の足がかりとして簿記検定を受験するのも良いでしょう。
5. まとめ
簿記検定3級は簿記の基本的技能を測定する試験です。試験は年3回実施されており、1回の試験で約8万人が受験する人気資格となっています。簿記3級は大学入試、就職・転職、独立や他の資格取得等で役立つ資格ですが、初学者には理解しにくい面もあるため、資格予備校を活用して効率的な合格を目指しましょう。
なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール大栄では、簿記の勉強は初めてという方を対象にした3級講座(BK3)から、会計のエキスパートを目指す簿記1級講座まで提供しています。段階を踏んで着実に知識を身につけていける効率的なカリキュラム構成で合格を目指します。
また、リンクアカデミーでは合格までの学習過程も、ご自身のキャリアを見直す大事な時間だと考えております。独自の自己診断サービス(BRIDGE-C)であなたのやる気が変わりやすいポイントや目指す姿に近づくために求められるスキルをデータ化したものをカウンセリングを通じて深堀し、あなたのキャリアの棚卸しをしっかり行いますので、資格取得だけでなく取得後のキャリアに向けた準備を着実に進めることができます。
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