リンクアカデミーでは、教室スタッフを「キャリアナビゲーター」と呼んでおり、受講生をサポートし続ける存在としてコーチング型のキャリアスクールを目指しています。キャリアナビゲーターは、ゴールという目標に向かって、その目的に向かい受講生と一緒に走るスポーツのコーチとして位置づけています。今回より、そのキャリアナビゲーターが受講生に、どのような関わりを持ってキャリア形成を支援しているのかエピソードを通じて紹介していきたいと思います。
ブランクや年齢には関係なく、本人が必要なスキルを確実に習得できるプランを
私がキャリアナビゲーターとして関わってきた中で原点の一つとなったエピソードです。サービス業を経験されていた方が来校されたことがありました。
この方は、立ち仕事のお店で長年勤務していましたが、腰痛等の理由から退職を余儀なくすることになりました。そんな時に縁があって不動産業を営んでいる方から「宅建士資格を取って働きませんか?」と声を掛けられ資格取得を目指そうとしていました。しかし、未経験の不動産業、さらに資格取得の勉強を高いハードルとして感じ、不安を抱えたまま教室に訪問されました。
お話をしているときも「本当に自分にできるのだろうか?」「勉強を何十年もしていないが、私にもついていけるのだろうか?」と、常にハンカチを握りしめ緊張した状況からのスタートでした。真面目な方であり、初回カウンセリングでは、安心させて差し上げるのが必要と考え、「初めてなので、みなさん同じように言われますが、繰り返し何度も学習することで、だんだん理解できるようになるのでご安心ください」と繰り返し学習の重要性をお話しして次回のカウンセリングと目標設定を確認しました。
しかし、学習を進めると、気づけばきちんと復習してきており、順調な進捗。学習スケジュール通り、講師の指導に沿って学習を進めることができ全国模試では上位に位置していました。本人に伝えると目を真ん丸にされ「言われたとおりにやっているだけです」と、このころには少しずつ笑顔を見せてくれるようにもなりました。
受験後、解答速報では、民法で点が取れず懸念もありましたが、結果、5か月間という短期ながらも一発合格をすることができました。異業種への転職、更に学習ブランクによる不安を抱えてのスタートでしたが、まじめな性格な方という事から、一つひとつ学習目標を設定して積み上げていくように学習をナビゲートすることができたことが良かったと思っています。「資格を取得したい」「スキルを高めたい」と学習をスタートされる方の理由は様々ですが、キャリアナビゲート次第で人生の大きな道のりを切り開くサポートをすることができたことは私にとっても何物にも代えがたい喜びとなりました。
キャリアの方向性が曖昧な方には、より市場価値の高いスキル習得をサポート
中にはスキルアップについてふんわりとした目標の方もいらっしゃいます。ある観光施設で接客として働いている方のエピソードです。ほかの部署で使っているイラストレーターのソフトに興味を持ち、ご自身でもパンフレットなどを作ってみたいという理由で来校されました。
漠然と転職のステップアップに活用したいとお考えではあるのもの、具体的には何をしたいとか分からず、キャリアの方向性も抽象的な感じでした。
このような方だったので、「社会と仕事を知る」視点から、就業の方向性としてDTP系を目指すのであれば、イラストレーター、フォトショップの二つのソフトを使えればよいが、将来的な転職機会を考えた時、就業機会を狭めてしまう可能性があるため、Webクリエイターという職業を目指すことを提案しました。
職業として具体的にイメージしてもらう必要もあるため、Web制作会社での仕事や、フリーランスでWeb制作業をされている方のお話などさせて頂き、広告媒体としてWebが主体となっている現在、イラストレーターのみならずWeb制作スキルを習得することで、転職、将来の結婚・出産後の在宅ワークを含め、可能性を大きく広げられることをお話ししました。
色んな事例をお話しすることで、Webクリエイターという職業にも興味を持っていただくようになりました。また、個人視点でお話を伺うと、絵を描くこと自体、特別な勉強をした経験をしてわけでもなかったためイラストレーターだけでクリエイターを目指すには弱いことをアドバイスさせて頂きました。しかし、クリエイティブ職種は人気で狭き門のため、いきなり初心者として業界に入るのではなく、Web制作スキルを身につけたうえで、社内のWeb更新や制作業務を行えるように申請することをご提案しました。
その後、Webクリエイターの道を歩み始めており、努力が実った結果、施設のWebサイトの更新などに携わる日が来るであろうと思っています。
スキルを身につけたいと教室を訪問される方の中には、漠然としたキャリアイメージを持っている方もいらっしゃいますので、そういった方の目指す方向と、スキルを身につけた後の人材としての市場価値なども見極めたうえでキャリアビジョンを組み立てていくことも重要だと思っています。
キャリアナビゲーターは、目の前の人の可能性を広げる役割
キャリアナビゲータは、様々な理由でスキルを高めたい方に対して、キャリアの可能性を見つけて、それを習得することにより活躍のフィールドが広がるように取り組むことが存在意義だと思います。
人生100年時代と言われるようになり、「学ぶ」「働く」という事は、今後ますます重要になってくるキーワードです。これからも、キャリアナビゲーターとして、様々な方のキャリア形成にお役にたてることに誇りを持って取り組んでいきたいと思います。
PROFILE:飯間 貴子(いいま たかこ)
キャリアナビゲート歴17年。関東・北海道地域のスクールマネージャーとして受講生様の合格サポートを経て、約4,000名のお客様のキャリアナビゲートを経験。(現在は、グループ会社へ出向中)
リンクアカデミーが運営する、パソコンスクール アビバ・資格スクール 大栄では、無料カウンセリングや無料体験を実施しています。キャリアアップに向けてのご相談など、お気軽にお申し込みください。