行政書士は、行政書士法に基づく国家資格を有した専門職です。街の法律家とも呼ばれ、生活の中で最も身近な法律の専門家と言えるでしょう。行政書士になるためには行政書士国家試験に合格しなければなりません。独立開業も目指せる人気資格であることから、独学で受験を検討している方もいます。
この記事では、行政書士試験を独学で合格するためのポイントや学習法を詳しくご紹介します。行政書士資格に興味のある方はぜひチェックしてみてください。
行政書士試験の難易度
行政書士試験の難易度は例年10%前後で推移しています。時に合格率が1桁になる場合もあるため、難易度が高いように感じる方も多いです。過去5年の具体的な合格率は以下の通りです。
・2020年
受験者数:41,681 人
合格者数:4,470 人
合格率:10.7%
・2019年
受験者数:39,821人
合格者数:4,571人
合格率:11.5%
・2018年
受験者数:39,105人
合格者数:4,968人
合格率:12.7%
・2017年
受験者数:40,449人
合格者数:6,360人
合格率:15.7%
・2016年
受験者数:41,053人
合格者数:4,084人
合格率:10.0%
(参考:一般財団法人行政書士試験研究センター)
合格率は10%前後ですが、試験対策をしっかりと講じておけば独学でも合格は可能です。行政書士試験は学歴や国籍・年齢に関係なく受験することができますが、2020年の試験では合格者の最年長76歳・最年少15歳というデータが提示されています。
行政書士試験は、幅広年齢からチャレンジされているので、万が一不合格であったとしても翌年・翌々年もチャンスはあります。
行政書士試験を独学で合格するには
チャンスは何度でもあるとはいえ、1年に1回の頻度で開催される試験であるため、不合格になってしまった場合、更に1年学習を続けなければなりません。そういう意味では、少ない受験回数で合格したい方が多いでしょう。行政書士試験を独学で合格するためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。
行政書士試験に独学合格するためのポイントを解説します。
テキスト選びが重要
行政書士試験に独学で合格するためにはテキストの選定が非常に重要です。行政書士試験のテキストは数多く販売されていますが、専門書や試験対策テキスト・問題集、過去問などさまざまな教材が存在します。
行政書士試験を独学でチャレンジする際は、行政書士試験対策テキストと問題集を購入しましょう。行政書士試験は、「行政書士の業務に関連する一般知識」と「行政書士の業務に関し必要な法令」の2つが出題されます。
なかでも「行政書士の業務に関し必要な法令」は、憲法・行政法・民法・商法/社会法・基礎法学が出題範囲です。かなり範囲が広い点や、商法などは出題範囲が少ない割に法律のボリュームが大きい点などを意識しておかねばなりません。独学での学習は効率性が重要なので、法律専門書の使用は不向きです。
専門書ではなく、行政書士試験対策用のテキストと問題集を購入し、試験対策を行いましょう。
頻出箇所や法改正情報を知ろう
前述したように、行政書士試験ではさまざまな分野から問題が出題されます。しかし、全ての問題が均等に出題されるわけではありません。
国家試験には頻繁に出題される傾向にある「頻出問題」が必ず存在します。試験対策用のテキストや問題集にはその辺りも記載されていることが多いですが、頻出問題を知る上で有効なのは過去問です。書店などに行けば、過去数年分の行政書士試験過去問が販売されています。一番新しいものを購入し、早い段階で頻出問題を探っておくことが重要です。
また、2020年に民法の大改正が行われたことはご存知でしょう。民法の大改正により出題範囲が昨年と変化している点が数多くあります。特に法改正が生じた後は、その点が試験に出題される場合も多く、必ず押さえておきたいポイントです。法改正を網羅しているテキストや問題集を選択することを推奨します。
学習スケジュールを作ろう
行政書士試験だけでなく、資格試験を独学で受験する場合に最も難しいのがスケジュール管理です。行政書士試験の場合、独学合格を目指すなら900〜1000時間の学習が必要だと言われています。もちろん集中の度合いや、学習の既存知識によって異なってきますが、大方必要と思われる学習時間は確保しておきたいところです。
学習スケジュールを組む際は、1日にどれだけ学習できるのかを考えた上で、試験日から逆算する必要があります。1日3時間欠かさず学習できる方であれば10ヶ月程度で試験対策を網羅できるかもしれません。しかし、社会人であれば家庭や友人との予定・仕事の状況から日々の学習時間が前後するケースもあります。
学習スケジュールは余裕を持って組んでおくことが重要です。次の行政書士試験まで10ヶ月を切っている場合は、プライベートを削って学習するか、受験を次回に伸ばすといいでしょう。
効率よく合格を目指すなら資格スクールも検討しよう
効率よく行政書士試験合格を目指す場合は資格スクールの活用がおすすめです。資格スクールでは、問題集やテキストなどの選定はもちろんのこと、出題範囲や過去問の情報なども非常に充実しています。
時間管理や学習管理もスクールで管理することができるため、モチベーション維持に不安がある方はスクール利用を推奨します。費用はかかりますが、疑問点を質問することができるなどのメリットも非常に豊富です。
独学に不安を感じる場合は、資格スクールの利用も検討してみましょう。
まとめ
行政書士国家試験は、例年10%前後の合格率で推移している難易度の高い試験です。しかし、出題範囲の理解や学習管理を徹底することで、独学合格を目指すことができます。この記事を参考に、テキストの選定・出題範囲の網羅・スケジュール管理などを意識してみましょう。
独学での合格が不安な方や、できるだけ効率的に合格を目指したい方は、資格スクールの利用を検討してみることがおすすめです。
なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール「大栄」では、行政書士試験の合格を目指す方向けの「行政書士資格講座」を用意しています。長年にわたる合格ノウハウを詰め込んだオリジナルテキストを使用し、試験に合格できるまでの実力づくりを徹底サポートしてくれます。
これから行政書士の資格取得を目指す方で、短期間で効率よく合格を手にしたいという方は、ぜひ下記より資料請求・無料体験をお申込みください。
【通学・オンラインどちらのレッスンタイプも選べます!】
【詳細ページ】資格スクール大栄の「行政書士資格講座」の詳細を見る