2020年の各種資格試験は新型コロナウイルスにより大きな影響を受けています。5月から6月に実施される資格試験は軒並み延期や中止などが発表されており、資格試験に向けて勉強に励んでいる方にとっては今後の情報も気になるところです。
宅建試験についても2020年のスケジュールが6月5日の官報で公告されましたが、10月実施の本試験も新型コロナの影響を少なからず受けることが予想されています。
そこで今回は、新型コロナの影響を受けている各種資格試験の状況や2020年宅建試験の現状、スケジュールについて解説します。宅建試験受験を考えている方は参考にしてみてください。
1.新型コロナの影響で延期になる資格試験も
新型コロナウイルスによって私たちの生活は大きな制約が課せられています。本年4月7日に発出された緊急事態宣言は全ての地域で解除されましたが、現在もその影響は残っており、社会生活や経済活動に与える影響も少なくないのが現状です。
各種資格試験についても同様に新型コロナウイルスの影響を受けており、4〜6月に実施予定だった試験の多くは中止や延期となりました。まずは、現時点で延期や中止などが発表されている主要な資格試験について確認してみましょう。
司法書士 | 7月5日に実施予定だった令和2年度の司法書士試験は延期されました。5月18日に延期は発表されましたが、2020年6月24日時点で延期後の具体的な試験日程等は決定されておらず、今後法務省のホームページで公表される予定です。 |
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FP(ファイナンシャルプランナー) | 5月24日に実施が予定されていたFP技能検定は1級(学科)、2級、3級の全てが中止されました。延期等の措置は無く、中止となったことで、2020年度は次回の9月まで試験が実施されません。 |
簿記 | 6月14日に予定されていた第155回簿記検定試験は全ての級で検定試験の中止が発表されました。11月の第156回簿記検定試験については現在のところ日程通りに実施される予定ですが、今後については感染拡大等の状況が見通せないため、不透明な状況です。 |
国家公務員一般職(大卒程度) | 6月14日に実施が予定されていた国家公務員採用試験一般職(大卒程度)は新型コロナウイルスの影響によって延期となり、8月9日に実施することが人事院より発表されました。ただし、今後も新型コロナの影響で再度日程を変更する可能性がある点は注意書きがされており、今後も変更情報などには常に注意が必要な状況です。 |
上記はほんの一例ですが、国家試験だけでなく民間試験も軒並み延期や中止の措置が講じられています。今後も新型コロナウイルスの感染拡大状況等によっては更なる影響が出ることも予想されるため、受験を考えている方は情勢を見極めながら最新の試験情報を確認するようにしてください。
2.2020年宅建試験の現状
2020年の宅建試験は例年通り10月の第3日曜日である10月18日(日)に実施予定と官報で公告が行われました。ただし、2020年の宅建試験は実施団体が受験申込みの自粛を求める異例の措置がとられており、例年とは全く様相が異なっているので注意が必要です。
7月3日時点で発表されている、例年の試験と異なる点は以下の3つです。
2-1.受験申込みの自粛について協力のお願い
官報で試験日程が公告された6月5日時点で、新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言は解除されていますが、本試験当日の状況については予断を許さない状況が続いています。
感染拡大防止のためには密閉・密集・密接の「3つの密」を避けることが大切ですが、例年の試験は相当数の受験者が集まるため、ある程度の密集状態になることは不可避の状況です。
もちろん、試験の実施機関は「3つの密」を避けるために様々な対策を講じる予定ですが、受験者数が多くなると試験中に十分な座席間の距離を保つことなどが難しくなる可能性があります。そのため、早期の宅建資格取得を迫られていない受験者に対して受験申込みの自粛を要請する異例の事態となっています。
2-2.試験の中止・試験会場の変更について
試験地における感染の状況によっては試験の中止や試験会場等の変更を行う可能性が示唆されています。この場合、ホームページ上で変更情報等を発表することとなっているため、受験申し込み後は公式ホームページで最新情報を確認しておくことが重要です。
2-3.追加試験の実施について
宅建試験は、例年、大学や高等学校、会議場などの施設を試験会場として借りて実施していますが、新型コロナウイルスの影響で、試験会場を借りることが困難となり、試験を受ける都道府県によっては試験会場が不足することが予想されています。そのため、受験申込み者数が試験会場における受験可能人員数を上回った場合には、本来の受験日である10月18日(日)ではなく、後日、指定した試験会場で受験することになる可能性があります。なお、追加の試験日については、12月27日(日)を予定しており、該当する受験者には8月末までに改めて通知される予定となっています。
次の宅建試験では受験者に対する受験申込み自粛要請などが発表されていますが、長い期間をかけて試験の準備をしている受験者へ、このような自粛を要請することは異例です。今年の試験を受験する方はなるべく感染症予防対策などを徹底し、事前の試験スケジュールなども随時確認しながら学習を進めるよう心掛けましょう。
3.2020年宅建試験のスケジュール
2020年の宅建試験のスケジュールが6月5日の官報で公告されました。本試験の実施される10月の状況は依然として不透明ですが、本年も例年通りのスケジュールで実施される予定です。
3-1.受験申込み期間
2020年の宅建試験は7月1日からインターネットまたは郵送で受験申込みを行うことができます。インターネットの場合は7月15日21時59分まで、郵送の場合は7月31日までとなっており、郵送は7月1日から7月31日までの消印がある簡易書留郵便しか受理されないことには注意が必要です。
新型コロナの影響で試験が中止になった場合、受験手数料が後日返金されることも明記されているため、受験する方は必ず期限内に受験料の払い込みと手続きを終えるように心がけてください。
3-2.本試験
2020年の宅建試験は、「10月18日(日)13時~15時(2時間)」で実施される予定です。例年通り全50問の四肢択一式の筆記試験で実施されますが、本試験当日は体調不良の方に当日の受験を控えてもらうよう要請が出ています。また、感染予防のために当日はマスクの着用も要請されています。
新型コロナウイルスの影響で、試験会場を借りることが困難となり、試験を受ける都道府県によっては試験会場が不足することが予想されています。そのため、受験申込み者数が試験会場における受験可能人員数を上回った場合には、追加の試験日として、12月27日(日)を予定しており、該当する受験者には8月末までに改めて通知される予定となっています。
3-3.合格発表
合格発表は12月2日(水)に行われる予定です。合格者受験番号一覧を受験した都道府県ごとに指定された場所に掲示するとともに、合格者本人宛に合格証書が送付されます。
宅建試験のスケジュールは先の日程となっているため、例年と大きい変わりはありません。ただし、今後は感染拡大等の影響によって本試験のスケジュールなどが変更される可能性もあるため、試験の前には下記、実施機関のホームページなどで情報が更新されていないかを確認することが重要です。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、2020年10月に実施される予定の宅建試験について現況やスケジュールなどを確認しました。新型コロナウイルスの影響は様々な資格試験にも及んでおり、10月に実施される予定の宅建試験についても情勢は不透明なままです。受験を申し込む場合はホームページで最新情報を必ず確認し、本試験当日はできる限りの感染予防対策を講じて受験するようにしてください。
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