宅建士は難易度の高い国家資格の一つです。最近は効率的な学習のできる資格スクールを活用する方が増えていますが、独学で試験の合格を目指す方もいらっしゃいます。どちらの勉強法が正しいのかは、実際に学習してみて初めて分かることですが、それぞれの学習方法の違いを事前に良く理解してから、自身に最も合う勉強法を見極めることが大切です。
そこで今回は、独学で宅建士の勉強に取り組む前に知っておきたいこと、独学と資格スクールの6つの違いについて詳しく説明します。宅建士の取得を目指している方、独学で挑むか資格スクールを利用するかで悩んでいる方などは、ぜひ参考にしてみてください。
1.独学で宅建試験に取り組む前に
独学で宅建士の勉強に取り組む前に、宅建士の難易度や試験範囲などの試験情報について詳しく確認してみましょう。どのような資格試験でも試験情報を正確に理解することが試験対策の最初の一歩となります。
1-1.試験日程
宅建士試験は年に1回のみ実施されており、試験の日程は例年10月の第3日曜日です。学歴や年齢、性別などに関わらず誰にでも受験できる試験となっており、一回あたりの受験料は7,000円です。
なお、令和2年の宅建士試験は10月18日(日)に実施される予定ですが、新型コロナウィルスの影響により試験会場の確保等が難しい都道府県が出ています。そのため、申込者多数となり受験できない申込者がいる場合、12月27日(日)に追加の試験日を設けて実施することが発表されています。最新情報は一般社団法人不動産適正取引推進機構で確認することができるので、必ず事前にチェックしておきましょう。
1-2.試験形式
宅建士試験は4肢択一のマークシート方式で実施されており、120分の試験時間で全50問が出題されます。50問中31問~37問の正解が合格ラインとなっており、過去10年の合格率は約15~17%と難易度の高い国家試験です。
1-3.試験範囲
宅建業法施行規則という法律により試験範囲が決められており、多くの法律分野が出題範囲となっています。不動産取引において重要な民法や宅建業法のほか、建築基準法や地価公示法などの法律、不動産売買の際に発生する税金に関する知識なども試験範囲です。
このように、宅建士試験は難易度が高く試験範囲も広範に渡るため、独学で挑むには難しい試験と言えます。もちろん仕事をしながら受験する方も多い資格なので、全ての受験者が万全の対策をして試験に臨めているわけではありませんが、それなりの時間と労力をかけた効率的な学習が求められます。
また、宅建試験は特に法律分野の学習項目が多いため、勉強をしたことがない場合、学習時間も多めに必要になるでしょう。特に民法や不動産登記法などは難解な用語も多いので、効率的な学習の重要性は高くなります。
2.独学と資格スクールの6つの違い
宅建士対策において独学と資格スクールでどのような違いがあるのか具体的に確認してみましょう。主な違いは以下の6つです。
- 資格スクールは学習効率が良い
- 資格スクールは重要ポイントもまとめてくれる
- 資格スクールは試験情報などの最新情報を得やすい
- 独学は費用が安く済む
- 独学は自分のペースで学習できる
- 独学は自分で教材をカスタマイズできる
2-1.資格スクールは学習効率が良い
資格スクールは専任講師などの宅建士試験のプロが日々新しい情報の更新と過去の傾向分析を行っています。これにより、試験の頻出分野や差がつきやすい分野などに重点を置いたカリキュラムで講義が進められるので、試験合格に向けた学習を効率的に進めることが可能です。
また、テキストでのインプット学習を進めながら、問題演習などのアウトプットも行うカリキュラムとなっているため、知識のインプットとアウトプットを並行して進められる点も資格スクールのメリットです。
2-2.資格スクールは重要ポイントもまとめてくれる
資格スクールでは、過去の傾向分析によって受験者が間違えやすい論点や誤解しやすい問題の重要ポイントをまとめてくれます。試験対策のプロが分析したテキストや問題集に沿って学習を進めることができるため、頻出問題の対策を効率的に行えます。また、講師に直接質問することで問題を解決できる点も資格スクールならではのメリットです。
一方、独学の場合は自分で試験傾向を分析して重要ポイントを抽出する必要があるため、時間もかかり、予想が外れる可能性も高いのがデメリットといえるでしょう。
2-3.資格スクールは試験情報などの最新情報を得やすい
宅建士試験は法律分野の出題が多い試験です。最近は民法で120年ぶりの大改正が行なわれたように、法律の学習では常に最新の情報を収集する必要があります。
その点、資格スクールでは法改正などの最新情報にも対応してくれるため、余分な時間や労力をかけることなく学習を進めることができます。また、2020年は新型コロナウィルスの影響で試験実施に関する情報が頻繁に変わる可能性もあるため、最新情報を得やすい資格スクールは心強い味方になります。
2-4.独学は費用が安く済む
独学は資格スクールを活用する方法よりも費用が安く済むというメリットがあります。独学の場合、おもに受験料の7,000円と試験会場までの交通費、テキスト、問題集などの費用が中心のため、多めに問題集を購入したとしても数万円で受験することが可能です。
一方、資格スクールは受講するコースなどによって大きく金額は変わりますが、受験料なども含めると10万円程度は必要となるのが一般的です。
2-5.独学は自分のペースで学習できる
独学で試験対策を行う場合、学習計画などは自分で計画するので、完全に自分のペースで学習することができます。
一方、資格スクールは最近ではDVDやWEBを活用した講義の受講も可能なので、ある程度自分のペースで学習することもできますが、講義はカリキュラムによって全体の授業回数などが決められており、学習が遅れると受講に追われる状況などもあります。そのため、カリキュラムなどに追われることなく、完全にマイペースで学習したい方には独学がおすすめですが、自分で過去問分析をしたり、重要ポイントを洗い出したりする必要がある点には注意してください。
2-6.独学は自分で教材をカスタマイズできる
独学は自分で教材をカスタマイズできる点もメリットの一つです。テキストや問題集は人によって「具体例が多い方が分かりやすい」「絵などの視覚的情報が多い方が理解しやすい」などの好みが分かれます。
一方の資格スクールでは、各スクールやコースごとに決められた教材を使用するため好きな教材を使用して学習することはできません。その点、独学の場合は自分に合った教材だけをピックアップして、好きな組み合わせにカスタマイズして学習することも可能です。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、宅建士試験を受験する際の資格スクールと独学の違いを説明しました。宅建士は難関国家資格試験の一つであるため、合格するためにはポイントを的確に押さえた効率的な学習が必要になります。独学で挑むことはもちろん可能ですが、試験傾向を掴むことやモチベーションの維持が難しい場合は、資格スクールを活用するのもおすすめです。
なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール大栄では、宅建士の勉強が初めての人でも無理なく合格に必要な知識を身につけられるよう、オリジナルのテキストとカリキュラムを用意しています。
独学での試験対策に自信がない方や、勉強時間をなかなか確保できず効率的に勉強したい方などは、ぜひ一度資料請求や自宅で受けられる無料体験レッスンをお申し込みください。
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