宅建は合格率15%程度の難関な国家資格です。しかし、宅建試験はなかなか勉強時間がとれない社会人の方なども多く受験している試験で、独学で合格を掴み取る方も少なくありません。
そこで、この記事では「宅建は独学でも合格できるのか」という疑問を解決するため、独学で勉強を始める前に知っておいてほしいポイントをご紹介します。独学での宅建試験合格を目指す方は参考になさってください。
1 宅建試験は独学でも合格できる?
独学でも宅建試験の合格を目指すことは可能です。しかし、あらかじめ合格のためのカリキュラムが組まれた資格スクールでの学習などとは異なるため、独学で合格を目指す場合、以下の4つのポイントを確認することが大切です。
1-1 学習時間の確保
独学で宅建合格を目指す場合、まず最初に行うことは「いつ学習できるのか」を決めることがとても重要になります。一朝一夕で合格する試験ではないため、継続的な学習が必要です。また、ライフスタイルは人によって異なるため、「どのように勉強を進めるか」「いつから勉強を始めると合格できるか」「どのように勉強時間を確保するか」などを考慮しながら、理解度や学習ペースに合わせた「学習時間の確保」が必要です。
1-2 必要な勉強時間の逆算・合格までのスケジューリング
独学で勉強を始める前には試験合格までに必要な勉強時間の逆算をすることも必要です。一般的に、宅建試験は200~400時間ほどが合格に必要な勉強時間の目安ですが、法律解釈の得意不得意や資格試験の受験経験などによって必要な勉強時間は大きく変わります。
なお、どのくらいの勉強時間が必要になるかを検討する際、勉強時間をあらかじめ予測したとしても、学習を進めていくにつれて時間が足らなくなるケースは珍しくありません。そのため、ある程度の余裕を持ったスケジューリングも重要で、可能であれば半年以上前から準備することをおすすめします。
1-3 テキスト選び
独学で勉強を進める際に注意しなければならない点がテキスト選びです。宅建は独学で勉強される方も少なくないため、大きな書店などに行くとたくさんのテキストや問題集を見つけることができます。
しかし、テキストや問題集をむやみに購入すれば、限られた勉強時間の中では消化しきれません。そのため、なるべく最小限のテキストや問題集に絞って、要点をまとめながら反復練習を繰り返すことが需要です。
また、テキストや問題集は出版社などによって「図表が多用されていて見やすい」「解説や注釈が細かい」などの様々な違いがあります。独学の場合は自分でテキストや参考書を選べるというメリットもあるので、この中から自分に適した教材を見つける作業も必要です。
1-4 過去問演習
独学で勉強を進める場合、問題演習が最も重要なポイントになってくるので、学習計画にも適切に組み入れましょう。宅建試験では、過去に出題された問題と同じような傾向の出題があるため、本試験の点数アップには過去問演習が必須です。また、過去問を解くことは、問題形式に慣れたり、本試験のレベルを肌で感じたりといった目的もあるので、独学で勉強する場合には過去問演習を忘れずに行うようにしてください。
2 独学で勉強を始める前に知っておいてほしい5つのこと
宅建試験を独学で挑むかどうかを決める前に確認しておきたいポイントは次の通りです。
- 独学によるデメリットを知ろう
- 宅建士は合格率15%程度の難関資格
- 独学でも模試の受験がおすすめ
- 独学=お金をかけなくていいわけではない
- 過去問は重要!でも過去問だけで合格は難しい
2-1 独学によるデメリットを知ろう
独学での試験勉強は、「マイペースで学習できる」「好きな教材を使える」「費用が安く済む」などが主なメリットです。
一方、資格スクールなどを利用する場合と比べると、「情報の収集に手間がかかる」「重要な学習ポイントを自分でまとめなければならない」「分からなくても質問できない」などのデメリットがあることも知っておかなければなりません。
特に、独学の場合、試験関連情報の収集や分からないことを調べるために多くの時間を要します。これにより、最初に想定していた予定よりも勉強が進まないという事態も起こり得るため、事前にこれらのデメリットを把握した上でのスケジューリングが大切です。
2-2 宅建士は合格率15%程度の難関資格
宅建士は合格率15%程度の難関な国家資格です。そのため、万全の対策をしてから試験に臨まなければ、スムーズな合格は難しいという点を認識しておく必要があります。
また、直近の合格基準点は50点満点中35~38点ほどで、合格するためには7~8割弱の得点力が必要です。問題を解く速度や正確性なども求められる試験なので、これらの情報を踏まえた上で、自分に合った勉強方法を検討する必要があります。
2-3 独学でも模試の受験がおすすめ
独学で宅建試験を受験する場合も模試の受験がおすすめです。模試は資格スクールなどで主に直前期に実施されていますが、模試を受験することには大きく分けて2つの目的があります。
1つ目は直前期の自身のレベルを把握することです。本試験を想定した難易度で作成される問題を本試験と同じ時間をかけて解くことで直前期の習熟度を確認することができます。もちろん、模試の結果に一喜一憂する必要はありませんが、客観的に弱点などを分析することで残り少ない本試験までの期間で効率的な学習をすることも可能です。
2つ目の目的は、最新の改正項目など市販のテキストや問題集では網羅できていない項目の確認です。宅建試験では改正項目などの論点も出題されるため、直前期に出題可能性の高い論点などを確認できる点は本試験での点数底上げにつながります。
2-4 独学=お金をかけなくていいわけではない
独学で試験勉強をする場合、資格スクールなどと比べるとコストが安く済む点はメリットです。しかし、独学だから全くお金をかけないで済むわけではなく、本試験の受験料やテキスト・問題集の購入費用、模試の受験料などのコストは必要になります。
また、学習しやすい環境確保のためにコストを費やす場合もあります、静かで集中できる環境を求めて図書館などに通う方や民間の有料自習室を利用するのも効果的な方法の一つです。
このように、試験勉強のために費やすコストは様々なので、独学でも必要に応じたコストは発生します。
2-5 過去問は重要!でも過去問だけで合格は難しい
独学で宅建試験の合格を目指す場合、上記でご紹介した通り過去問演習は必須です。しかし、宅建は過去問対策のみで合格できる試験ではありません。
以前は過去問と同様の出題も多かったため、過去問の内容を完璧にマスターするだけである程度の点数が取れましたが、最近は合格基準点が上昇しつつあるなど難化傾向にあるため、過去問の対策だけで合格基準まで達することは難しくなっています。
ただし、テキストを利用した知識のインプット、過去問や市販の問題集を活用したアウトプットを並行して行うことで独学でも合格に必要なレベルを目指すことは可能です。上手に過去問を活用しながら学習を進めるように心がけましょう。
3 まとめ
独学には様々なメリット・デメリットがあるため、試験日までの期間と試験科目の理解度を明確にしてから学習計画を立てることが重要です。特に、テキスト選びや過去問対策は合否にも直結する重要な項目のため、独学が自分に合わないと思った場合は無理せず資格スクールや通信講座の利用を検討することも大切です。
なお、リンクアカデミーが運営する資格スクール大栄では、宅建士の勉強が初めての人でも無理なく合格に必要な知識を身につけられるよう、オリジナルのテキストとカリキュラムを用意しています。
独学での試験対策に自信がない方や、勉強時間をなかなか確保できず効率的に勉強したい方などは、ぜひ一度資料請求や自宅で受けられる無料体験レッスンをお申し込みください。
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